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 JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)が発表した、国内外で発生するセキュリティインシデントに関する調査結果によると、2015年第3四半期に、JPCERT/CCが受け付けたインシデント報告件数は総計4128件で、前年同期比で11%減少した。

 このうち、JPCERT/CCが国内外の関連するサイトとの「調整」を行った件数は、同3%減の2058件だった。調整とは、インシデント拡大防止を目的として、サイトの管理者などに現状の調査と問題解決のための対応を依頼する行為を指す。なお、直前の四半期と比較して、総報告件数は20%、調整件数は21%、それぞれ減少した。

 JPCERT/CCは、報告を受けたインシデントをカテゴリー別にも分類している。それによると、システムの弱点を探索するインシデント(スキャンと分類される)が全体の53.0%と過半を占めた。件数は1985件で、前四半期の2442件から19%減少した。次に多かったのがWebサイト改ざんで15.8%、件数は592件で前四半期の649件から9%減少した。

 フィッシングサイトは522件で全体の13.9%。内訳は金融機関のサイトを装ったケースが53.8%で最多だった。Webサイト改ざんのマルウエアサイトは119件で、前四半期の197件から40%減少した。