この2~3年のマーケティング業界で、マーケティングオートメーション(MA)ツールの導入をはじめとする、マーケティングのデジタル化が話題となっています。本連載では、外資系ソフトウエア企業の日本法人に勤める筆者が実際に経験したB2Bマーケティング事情を紹介していきます。
B2Bデジタルマーケティングの現場から
目次
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「社内コミュニケーションのプロになれ」、マーケティングスキルを磨くには
本記事ではデジタル技術によってマーケティングが大きく変わりつつある今、マーケティングの専門家としてスキルを高めるために、どのような取り組みが必要か考察してみます。
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マーケティングはデジタルだけでどこまでできるのか?
専門機関の試算によると、デジタルマーケティングのためのマーケティング技術分野には2016年3月時点で3500を超えるベンダーが製品・サービスを提供する巨大な市場になっています。ただしデジタルマーケティングツールの多くはマーケティング部門の高度化や効率化を支援するまでにとどまります。ツールを導入した…
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マーケティングは「経験」を届けられるか?
ダッソー・システムズは、2012年から「3Dエクスペリエンス」を提唱し、自らを3Dエクスペリエンス・カンパニーと定義しています。これまで3D技術を核としてモノ造りを支えるソフトウエア製品群を提供してきました。これらを連携させることで、「モノ」を超えた「エクスペリエンス」を開発し、市場に投入できるよ…
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ABM~アカウントベースドマーケティングはどこで使うのが最適か
リードの品質を高め、営業(実際には100%間接販売モデルのため、代理店の営業チーム)に確実に貢献できるようにするには、新たな手法を取り入れる時期に来ているようです。現在取り組んでいる活動の一つとして、インサイドセールスの活用があります。以下では、その具体的な内容を解説してみます。
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デジタルマーケティングで失敗してきたこと~企画の段階で失敗は作り込まれている
ダッソー・システムズのオウンドメディアの取り組みはようやく軌道に乗ったところです。 ここに至るまでに多くの失敗を経験してきました。ここへきて改めて感じるのは、成功からは何も学べないが失敗からは多くを学べるということです。そこで今回は、実際に経験してきた失敗を紹介して、そこから学んだ教訓を話したいと…
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オウンドメディア~日本の読者に向けたコンテンツマーケティングの工夫点
現在のメディア環境に目を転じると、「情報の民主化」といえるほど多くの情報があふれるよう になっており、企業が一方的に訴求するベネフィットはお客様にとって信用に値しないものと見なされるようになりました。こうした流れの中で企業のメッセージを発信し届けていくためには、オウンドメディアの活用が重要となりま…
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お客様こそ最強のマーケターに、「アドボカシーマーケティング」を実践する
「アドボカシー(advocacy)」とは「支援」「擁護」「弁護」などの意味です。この言葉を戴いたアドボカシーマーケティングとは、企業がお客様に向かって売り込むのではなく、お客様自身が企業の代わりに製品について語ってくれる流れを作り出し、お客様が自発的に他者に製品を推奨をして、実質的に企業と同じように…
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“ニーズに応える”インバウンドマーケティング、「商談率」と「営業部門の信頼」が一変
多くの企業は「お客様が望んでいる価値」について、いくつもの仮説をたてて、実際のマーケティング活動を通じて検証していきます。その手段として、テレマーケティングやダイレクトメール、マス広告といったプッシュ型の「アウトバウンドマーケティング」がありますが、ここには限界が語られるようになってきました。「プ…
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バリュープロポジションは明確か?新製品を売り出すマーケ活動の極意
ひとことで新製品と言っても、その製品の企画段階から関わって市場の特定のニーズを満たす製品を開発して販売する場合と、既に出来上がった製品を市場に投入することが決まりマーケティングで何とかして売ってくれ(≒リードを作って)と渡される場合とでは、根本的にやることが違ってきます。私が勤務する外資系メーカー…
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デジタルマーケティングで成果を出すための展示会活用とは?
鮮度が維持された高品質なマーケティングデータベースを作り上げ、それを基にして初めてデジタルマーケティングは機能します。データベースの構築のため、海外では「リスト購入」が一般的な手法ですが、日本では個人情報保護法によって個人情報を購入できません。それに代わるコンタクトリストの獲得手段として、大規模展…
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マーケティングデータベースは「生き物」、ちゃんと世話していますか?
最新のマーケティングオートメーション(MA)ツールを使えばオムニチャネルへの対応を含めてさまざまな便利機能を利用できます。ここで大切になるのは、どのようシステムを使っているかではなく、そこに保管されているデータがどの程度の品質なのかです。さらに言うと、そのデータを活用できてビジネスにつながる案件を…
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マーケプラン策定の基本は「割り算」、CADソフトの目標はこう決めている
振り返ると、過去5年で私の会社のマーケティング活動から生み出したリード(MQL:Marketing Qualified Lead)は、実質的に3倍近くに増加しました。実は、この5年でMAツールを日本独自でカスタマイズして導入したものから、グローバル共通のインフラへの統合したのですが、MAツール自体…