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[中京重機]新SEOルールに対応して問い合わせ件数が1.8倍

2016/12/21 加藤 慶信=日経情報ストラテジー

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2012年にSEOのルールが大きく変わり、以前の対策が通用しなくなった。新たなルールに対応すべく、MAツールなどを使ってウェブサイトを全面的に刷新した。SNSやメールマガジンも活用し、流入経路を検索サイト以外に広げる取り組みも始めた。

 名古屋市内で建設機械の中古販売を手がける中京重機は、ウェブサイトを開設した1998年当初から専門業者に依頼し、SEO(検索エンジン最適化)対策に力を入れてきた(図1)。その甲斐あってランキング上位の常連となり、アクセスが増えてウェブサイトからの引き合いも、順調に伸びていった。

図1●中京重機はウェブサイトを通じて中古の建設機械を販売している
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 以前は中古車両の販売リストを紙に印刷し、1900社の取引先に郵送していた。ウェブサイトは、この紙のリストも残しながら開設したが、10年後の2008年ごろにはウェブサイトからの引き合いが全体の9割を占めるまでに拡大していた。

 こうして同社の事業を支える大黒柱となったウェブサイトだが、2012年ごろからランキングが徐々に下がり始める。検索サイト最大手のグーグルが、SEOのルールを大幅に見直したからだ。

 以前のルールでは、自社サイトにリンクされた外部サイトを増やすことが、ランキングを押し上げる対策となり得た。ルール変更後は、これが効かなくなってしまった。例えばグーグルの検索サイトに「中古」と「ホイールローダー」の2つをキーワードに指定して検索すると、2010年2月時点では「1位」だったが、4年後の2014年2月時点では「21位」に転落していた。「中古」と「タイヤショベル」を指定した検索でも、「8位」から「24位」へと大幅にランクダウンした。

 当時契約していたSEO対策の専門業者に相談するも効果は表れず、ランキングはその後も下がり続けた。

MAツールでサイトを全面刷新

 この状況に強い危機感を抱いたのが、ウェブサイトの開設を主導した加藤尚樹代表取締役社長だった。「早急に新しいルールに対応したSEO対策に切り替えるべきだと考えて、企業向けウェブサイトのコンサルティングで実績を持つベンダーをネットで探した」(加藤社長)。こうして同じ名古屋市内に本社を置くタービン・インタラクティブを見つけ出し、同社からMA(マーケティング・オートメーション)ツール「ハブスポット」を中核としたサイトの全面刷新の提案を受けた(図2)。

図2●刷新後のウェブサイトは「営業」「マーケティング」「コンテンツ」ごとにツールを使い分けている
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 全面刷新が必要になった理由は、新しいSEOのルールではウェブサイトのコンテンツを充実させることが、ランキングを上げるための対策になるからだ。具体策の1つが、車両ごとの詳細を説明したウェブページを新たに設けたことである。これは、車種などがキーワードに指定されたときの検索で、ランキングを押し上げる効果をもたらす。

 例えば、「リサイクル機械・環境機械」のカテゴリーには、「ジョークラッシャー」「木材破砕機」「土質改良機」「スクリーン」などの車種が含まれる。建設機械の中古車両を探す顧客は目的買いがほとんどで、探している時点で購入したい車種が既に決まっていることが多い。このため、検索サイトで中古車両の情報を探すときも、「クラッシャー」「木材」「破砕機」といった車種や用途をキーワードに指定することが多い。

ところが、以前のウェブサイトでは…

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出典:日経情報ストラテジー 2017年1月号pp.38-41
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

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