パナソニックの制御機器部門のウェブサイトでは、来訪者が思い立ったときにいつでも問い合わせられるよう、サイト上のボタンやアンケート、接客ツールを配置。部材選定に携わる担当者向けに、教育コンテンツも充実させている。

パナソニックの制御機器部門のウェブサイト
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 パナソニックの制御機器部門では、電子機器やFA(ファクトリー・オートメーション)装置の制御に使われるリレーやスイッチ、センサーやモーターといった電子部品を扱っている。部品の種類が膨大なうえ、仕様変更も頻繁に発生することもあり、ウェブサイトでの情報提供には早くから取り組んでいる。CD-ROMによる電子カタログからウェブサイトに移行したのは今から20年以上前、1995年のことだ。

 その後しばらくは、部品カタログのウェブ版という位置づけだったが、2008年のリーマンショック以降「販売が伸び悩むなか、新たな販路を開拓するため、部品のCADデータをダウンロードしたサイト訪問者の一覧などをマーケティングに活用したいと考え始めた」(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 メカトロニクス事業部 経営企画室 プロモーション企画部の岩見泰志氏)。

パナソニック メカトロニクス事業部 経営企画室 プ ロモーション企画部の(左から)中澤剛士主務、福本高博部長、岩見泰志氏
パナソニック メカトロニクス事業部 経営企画室 プ ロモーション企画部の(左から)中澤剛士主務、福本高博部長、岩見泰志氏
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 また、営業担当者と話しながら発注を決めるのでなく「この品番、この数量、この納期で見積もりを」と、事前に十分な情報を持つ顧客も増加。サイトで発信する情報の内容を見直す必要性も感じていた。

 そこで2009年に部門内で「ウェブ戦略プロジェクト」を立ち上げ、サイトの改良に向けた検討を開始。2012年には、米国製のマーケティングオートメーション(MA)ツール「HubSpot」を導入。サイト来訪者がどのようなページを閲覧しているかを計測し、潜在ニーズを確認できるようにした。

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