SCSKは、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用して、顧客の要望に応じたメールマガジンの送信、購入可能性を見極めるスコアリングなどを実施。営業担当者による見込み客への訪問件数を3.3倍に増やした。
「2014年8月にマーケティングオートメーション(MA)を導入するまでは多くの見込み客を“放置”していた。MAの導入によって営業担当者が訪問した見込み客は、従来通りの営業手法での訪問件数と比べ3.3倍、具体的な提案に入った件数は3.6倍に上った」。SCSK でデジタルマーケティングを担当する、流通システム事業部門 事業推進グループ 営業推進部 事業推進課の本多勝昭マネージャは語る。
同社は法人向けのソフトウエア製品の販売強化を狙って、2014年8月にシャノン(東京・港)のMAツール「シャノンマーケティングプラットフォーム」を導入。1製品を対象にデジタルマーケティングを開始し、現在は4製品まで拡大している。
導入前の課題は2つ。一つは、SCSKのウェブサイトや外部サイト、セミナーなど、見込み客がコンタクトしてきた経路ごとに見込み客リストのエクセルファイルが分かれ、一元管理されていなかったこと。もう一つは、一度は営業担当者が訪問したものの、その時点では具体的な提案に至らなかった見込み客の名刺データが、担当者の机に眠ったまま活用されていなかったことだ。
こうした顧客は、仮にその時点では具体的な提案に至らなくても、数カ月~数年後にソフトの購入を検討する可能性がある。その挙動を把握し、商談につなげる狙いだ。