「モバイルファーストインデックス」。米グーグルが2016年11月5日に発表したこのキーワードが、Webサイト制作/運営者に少なからぬ衝撃を与えている(グーグルの公式ブログ)。同社は従来、検索エンジンのインデックス(索引)を、主にPC版のWebサイトを基に作成してきた。今後は、スマートフォンなどのモバイル向けサイトを主対象にするという。

 「多くのWebサイトにとって、モバイル向けサイトは“PC向けの縮小版”に過ぎなかった。今後、その優先順位が変わる」。WebサイトのSEO(検索エンジン最適化)対策などに詳しい、クロスフィニティ グローバルビジネスディベロップメントオフィスの松野亘エバンジェリストは話す。モバイル向けのWebサイトを充実させなければ、いずれ検索エンジンでヒットしなくなるかもしれない。

 グーグルが壊し、新たに創ったモバイルファーストというネットマーケティングの新常識。企業のWebサイトにとっても、もはやモバイルファーストへの取り組みは避けられない。以前から対応を進める1社が、アパートの賃貸事業などを手掛けるレオパレス21だ。賃貸事業部 営業企画推進部 Webマーケティング課の大谷和郎課長代理は「2015年の始めには、当社サイトへのスマートフォンからのアクセスがPCを上回った。以前はPCサイトの後にモバイル版を作っていたが、今は同時、またはモバイル版の制作を先にしている」と明かす(写真)。

写真●レオパレス21 賃貸事業部 営業企画推進部 Webマーケティング課 大谷和郎課長代理
写真●レオパレス21 賃貸事業部 営業企画推進部 Webマーケティング課 大谷和郎課長代理
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スマホに適した情報の並べ方を追求

 同社サイトのユーザーには、20代の単身者が多い。ここ数年で、スマートフォンからのアクセスが急激に伸びた。これに対応すべく、モバイル端末で快適に見られるWebサイトを追求してきた(画面1)。

画面1●レオパレス21のスマートフォン向けサイト
画面1●レオパレス21のスマートフォン向けサイト
(出所:レオパレス21)
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