今回スタートした本連載では、BtoB領域でのソーシャルメディアの活用について考えていこうと思います。
「ソーシャルメディアマーケティング」という言葉を聞いたとき、多くの場合BtoC領域のものと考えてしまいがちです。しかし筆者は、ソーシャルメディアはBtoB領域でこそビジネスに貢献できる余地が大きく、これから重要になっていくと考えています。
SNSは個人同士の絆を維持し、強められるツールです。BtoBは企業間での取り引きではありますが、顧客開発・顧客育成や獲得といったプロセスでは、クライアントの担当者と営業担当者との信頼関係が決定を左右する大きな要素となります。つまり信頼を積み上げていくうえでソーシャルメディアは有効になる可能性を備えているのです。
BtoBでソーシャルメディアマーケティングを実施した場合、数字で見える効果はBtoCに比べかなり低い水準となるでしょう。しかし、そもそも量を重視するマーケティング活動ではないBtoBで「100万人が共有してくれないからダメ」とはナンセンスなのではないでしょうか。
外的要因の影響が少なく、地道ではあるが顧客との信頼を積み上げるのがBtoBマーケティングです。筆者は、質を重視したWEBマーケティングで積極的にSNSを活用していくべきと考えています。
MAの普及とパーソナライズ
2015年はBtoB企業でマーケティングオートメーション(MA)が流行しました。MAは既に普及期に入ったといってもいいかもしれません。
MAの初期段階であるリードジェネレーション(見込み客を増やす)で重要な役割を担うのがメールマーケティングです。MAで実施するメールマーケティングのポイントは以下の3つの要素を押さえて、開封率を高めてくいことです。
- 提案…相手にとってビジネスに良い影響を与えるヒントを記述している
- 特典…相手にとって実利を感じられるインセンティブや機会の提供を記述している
- パーソナライズ…そのメールが自分宛て、自社向けに記述されていると感じさせる