キャッチコピーは事例の中でいちばん最初に目に入る重要な箇所です。今回は、前回掲載した「事例記事に『インパクトあるキャッチコピー』を付けようとするのは無意味である」の続編として、インパクトで相手を驚かせるのではなく、相手の属性を呼びかけて引っかける(フックする)ことについて、引き続き新人事例制作者とベテラン制作者との架空対談でお届けします(Qが新人、Aがベテランです)。
Q:前回は、「事例記事のキャッチコピーを考えるときは『もっとインパクトを!』と考えるのは無意味で、大事なのは『フック』」という話でした。
A:そう、重要なのは「フック」だ。
Q:で、何ですか?その「フック」って。
A:たとえ話で考えてみよう。いま君は街中の広場のステージの上に立っている。君の前には1000人がいて、その中には君の商品を買ってくれそうな人も混じっている。
だけどその1000人は自分の用事に夢中で、ステージ上の君のことなど見ていないし、全く関心を示さない。さて君にマイクが渡された。君は今からこの1000人に呼びかけて、自分の商品を宣伝しなければならない。
Q:なんか、凄いプレッシャーがかかりますね。
A:まず最初に何をしなければいけないと思う?
Q:とりあえず、こっちを向いてもらうことですかね。
A:そう、商品を宣伝する以前に、まずこっちを向いてもらわないといけない。ところでこれ、何の例えだと思う?