前回まで企業の情報発信の各パターンについてその一長一短を分析してきました。
- 「お知らせ系コンテンツ」(「○○のお知らせ))
- 「基礎知識コンテンツ」(「3分で分かる○○」)
- 「用途提案コンテンツ」(「たとえばこんな使い方」)
- 「最新情報コンテンツ」(「○○最前線」)
- 「生産者コンテンツ」 (「顔が見える○○づくり」)
- 「商品背景コンテンツ」(研究開発情報)
- 「啓蒙エンタメコンテンツ」(「マンガで分かる○○、新人OL○子の○○体験記」)
- 「ユーザー事例」
ここからはいよいよ情報発信パターンの8番目「ユーザー事例」について記します。
マーケティングオートメーション(MA)では案件を育成するため、顧客に向けて定期的な情報発信を継続しなくてはなりません。「案件育成には情報発信が必要」という原則は普遍的といえます。今後5年、10年先に現在のMAに代わる新しいツールが出てきたとしても、根底の考え方は変わらないでしょう。また発信する情報そのものを、人が自力で作らなければいけない点も現在と同じでしょう。
この章に筆者は「マーケティングオートメーションとユーザー事例の関係」というタイトルを付けました。ただし、MAなどツールの特性に先行して存在するのが「案件育成には情報発信が必要」という大原則です。道具は変わっても原則は変わりません。
筆者はこの原則に従い、企業が情報発信する場合にユーザー事例が最も優秀な形式だと考えています。理由は次の7点です。
- 「コンテンツの作り続けやすさ」
- 「一次情報なので内容の信憑性を担保できる」
- 「売りにつながる具体性がある」
- 「自社製品が主役のコンテンツである」
- 「真剣な見込み客だけに絞り込む機能がある」
- 「情報の希少性がある(他では読めない)」
- 「どんな会社、業種、商品でも作れる」
ではそれぞれのポイントについて詳しく説明していきましょう。