前回の記事では、「事例インタビューでは『事実』を聞き出すのが重要」と解説した後、以下の例題を出しました。

 「昨日は何を食べましたか?」

と聞いて、これに「パスタを食べました」という答えが返ってきた場合、次に何を質問するべきかというものでした。

  1. 「なるほど、分かりました。では次の質問ですが…」とすぐ次に進むのは最悪
  2. 「えー、パスタですかー!、いいですよね、私も大好きなんです~、このあいだも…」とパスタ談義で意気投合するのも、盛り上がるだけで情報が取れないからNG
  3. 「なぜパスタだったのですか?」といきなり理由を聞くのもまともな答えが返ってこないのでやはりNG

ではどう質問するのがよいのでしょうか。

 筆者ならば「パスタを食べた」という回答を聞いた後は、次のような事実項目を確認したいところです。

  • 朝食/昼食/夕食?
  • 外食/内食?
  • 外食の場合は一人で? それともみんなで?
  • 内食の場合は自炊、他炊?
  • パスタの種類は? (アラビアータ、カルボナーラ、ナポリタンなど)
  • パスタを食べる頻度は?
  • 回答者の属性(男女、職種、年齢、雰囲気など)

 「そんな細かいことを知ってどうするの」と思われたかもしれません。しかしこれら事実は、「わたしもうパスタが好きで好きで」といった感想よりはるかに役立つ情報です。

 もし回答が、「20代のOLが昼食のランチで同僚と一緒に行きつけのお店でペンネアラビアータを食べた」という話なら、何の変哲もない話で意外性はありません。しかしもし「20代の一人暮らしOLが平日の朝、出勤前にナポリタンを自炊して食べた」というなら話は変わってきます。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。