「少なくとも『ジェネレーションX』よりも下の世代にとって、“テレビを見る(watching TV)”という行為は、これまでとはだいぶ違ったものになっている」――。米ニールセンは、2016年3月に発表したレポート「Video On Demand」の冒頭で、最初にこう強調していた(「ジェネレーションX」の年齢には諸説あるが、ニールセンは35歳から49歳までと定義している)。

 そして同社が世界61カ国で約3万人を対象にオンラインで調査した結果、回答者の約65%が、ビデオ・オン・デマンド(VOD、視聴者が見たい映像コンテンツを、見たいタイミングで視聴できるサービス)を利用するようになっているという。

 こういった傾向は、今に始まったことではない。

 これまでVODは、あくまでも従来のテレビ視聴を補完する用途で利用されることが多いと見られていた。ところが、今回の調査結果を見る限り、今後少なくともミレニアル世代(同社の定義では21歳から34歳まで)とジェネレーションXには、そうした用途が当てはまらないと見てよさそうだ。

 ジェネレーションXたちの77%の消費者は、ケーブルと衛星放送の両方または片方を利用している。ところがそのうちの約30%は、いずれは現在のケーブル/衛星放送の契約を解除し、オンラインだけのコンテンツサービスに切り替えると回答している。

 この傾向はミレニアル世代、そしてジェネレーションZ(15歳から20歳まで)と、世代が下がるにつれて顕著になっている。ジェネレーションZでは、ケーブル/衛星放送の利用者(全体の70%)の約40%が、オンラインのみのサービスへの切り替えを考えている。

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