ファイルの拡張子に「.pdf」と付いた文書を見たことがないだろうか。マニュアルやカタログ、仕事関連の資料など、最近ではさまざまなところで目にする機会があるはずだ。
PDFはPortable Document Formatの略。世界的に普及している電子文書のフォーマットだ(図1)。このフォーマットを開発したのは、ソフトウエアメーカーの米アドビ システムズ。現在は、ISOによって定められた国際的な標準規格にもなっている。文字や画像はもちろん、音声なども埋め込めるため、広範な用途の文書に対応できる。
PDF文書は閲覧環境に依存せず、同じように見えるので、情報を正しく伝えられる。1つのPDFファイルを、WindowsパソコンとAndroidタブレット、iPhoneと、別々の機器で表示しても同じ字体(フォント)とレイアウトで表示される(図2)。PDFではフォントをファイルに埋め込めるので、統一的な表示が可能なのだ※。
※使用するソフトやPDFの作成方法などによって、作成した通りに表示されない場合もある。
さらに、PDFはセキュリティ機能を備えている。文書に閲覧用パスワードを設定したり、印刷やコピーなどを制限したりできる。