これまでは、マンガマーケティングの実力とマンガによるランディングページのパワーについて解説してきました。今回は最終回として、企業の採用現場を例に、マンガがどのような効果を上げられるかを解説していきます。

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 厚生労働省が発表した2015年10月の有効求人倍率は1.24倍となり、かつてのバブル期並みに高い数字になっています。上記のマンガのように求人媒体に予算を投下して、広告を打っているにもかかわらず、例年のような反響が無く困っている企業も多いのではないでしょうか。

 2015年10月の産業別の求人倍率をみると、宿泊業・飲食サービス業が前年同月との比較で14.7%、卸売・小売業が8.2%と増加しています。有効求人倍率が上昇すると求職者側も、より好条件の求人を探すようになります。企業側は待遇改善や福利厚生の充実など求職者を増やすための施策を講じます。それでも近年、採用に苦しむ企業は少なくありません。その理由として以下三つが上げられると考えます。

1.求人サイトの多様化
求人倍率の上昇に伴い、多種多様な求人サイトがスタートしています。サイトごとに特性があるため、どのサイトにどの程度の予算を投下すべきか、人事担当者を悩ませています。

2.求職者の複数応募の常習化
就職、転職活動で数十社にエントリーをするのが当たり前になってきました。背景には求人サイトが複数の会社にエントリーを促す施策となる一括エントリー機能やレコメンド機能の実装があります。このためエントリーの総数が増えて採用には至らず、コスト増につながるケースが増えてきています。

3.応募判断基準の変化
従来は求人サイトの情報だけで応募するかしないかを決定していた求職者にとって、近年では企業のホームページの確認が必須になりました。さらに求人サイトの評判サイトや掲示板サイトなどもチェックしてから応募を決める傾向が強まっています。人事担当者も様々なところに目を配り、対策を講じる必要が出てきました。とある人事担当者様は掲示板サイトに、自分で評判を上げるための書き込みをしているとかいないとか…

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