気象予報会社ウェザーニューズがデータ分析で躍進している。ビッグデータを味方に付け、法人向けと個人向けの両サービスが好調。なかでも船会社向けの航海気象予報は、ITの進化で劇的な革新が続く。消費者参加型の気象予報では人工知能を使い、ゲリラ雷雨に挑む。
データ分析集団の熱狂現場 ウェザーニューズ---目次
目次
-
AIが雲画像の色や形から雷雨判定
これまでの気象観測技術では予測不可能とされてきた、夏場のゲリラ雷雨。ウェザーニューズはその予報にもビッグデータの活用で挑み続けている。2008年に始めた「ゲリラ雷雨防衛隊」の募集が全ての始まりだ。気象観測に人の目や体感といった“感測”データを用いるという、当時の常識を覆す取り組みである。しかも“…
-
ビッグデータを味方に“初期値”革命
船舶の世界で大きな変化が起きようとしている─。安部取締役は航海気象の予報が転換期を迎えていると指摘する。鍵を握るのは、船舶から集まる観測ビッグデータだ。海水温や気圧といった観測データが船舶からリアルタイムに近い状態で届けられる時代が到来し、気象予報の常識が変わった。
-
気象は眠らず、「赤ロープ」7回発令!
千葉県の幕張にあるウェザーニューズの本社。同社は今、「気象ビッグデータ」の拡大で成長を続けている。2015年5月期の中間決算は前年同期比で増収増益。通期でも売上高が137億円、営業利益は35億円と、同じく増収増益を見込む。