スーパーやホームセンター、作業服販売店などをチェーン展開するベイシアグループ。消費増税や円安という逆風が吹くにもかかわらず、好調を維持し、売上高1兆円に迫る。そんな知られざる流通優等生が最新IT(情報技術)を導入し、安さに磨きをかけている。SCM、IoT(モノのインターネット)、アナリティクスを武器に、国内市場を深耕する。ITを使ってヒト・モノ・カネを最適化する挑戦を紹介する。
知られざる流通優等生---目次
目次
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店舗指導員がデータ分析官
ワークマン:ヒトの問題解決力を磨く
ワークマンの鐵本孝樹スーパーバイズ部東京地区スーパーバイザー(SV)は、担当する「足立尾久橋通り店」(東京・足立)にいた。鐵本氏は手元のパソコン画面に映し出したデータやグラフを指さしながら、「同じクラスター(集団)の店舗と比べて、高機能のネックウォーマーの売れ行きがよくありません。より目立つ場所に…
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IoTで混雑予測、レジ待ち撲滅
ベイシア:カネにまつわる無駄を省く
JR佐倉駅から車で約5分。前面に巨大な駐車場を備えた「ベイシア佐倉店」(千葉県佐倉市)が見えてくる。幹線道路沿いにあり、店内は水曜日の午前中にもかかわらず、主婦らであふれていた。佐倉店は売り場面積が8000~1万m2を誇る「スーパーセンター」で、集中レジを囲むように食品や衣料品、住関連・レジャー・…
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データ駆動会議で人気PBを連発
カインズ:モノの一生を管理する
幅広い業態を展開し、今や売上高が1兆円に迫る流通グループがある。それがベイシアグループだ。その特徴は何と言っても「安さ」。例えば、北関東を地盤に約130店舗のスーパーを展開するベイシア(前橋市)には「もやし1袋17円」といった激安商品が並ぶ。それもそのはず、売上高に占める販売管理費の比率は20%以…
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「激安」の実現に最新ITフル活用
スーパーからホームセンター、作業服販売店チェーン、コンビニ、仏壇・仏具専門店──。幅広い業態を展開し、今や売上高が1兆円に迫る流通グループがある。それがベイシアグループだ。そんなベイシアグループが最新のITシステムを導入し、さらに安さを追求しようとしている。その代表例がホームセンター大手のカインズ…