機械学習はデジタルマーケティングを始めとするビジネス領域においても着実に実用化が進んでいる。業務への応用を促すように、SalesforceやAdobe Systems、SAPといったベンダーが機械学習の機能を積極的に取り入れ、提供している。

 ガートナージャパンは2017年5月23日と24日の2日間、人工知能(AI)やビッグデータ活用などの現況を解説するカンファレンス「ガートナー データ&アナリティクス サミット 2017」を東京・品川で開催した。同イベントでAI関連の二つのセッションで講演した、米Gartnerのリサーチ部門でバイスプレジデントを務めるAlexander Linden(アレクサンダー・リンデン)氏に、機械学習の現状と、デジタルマーケティングでの機械学習の適用例について聞いた。

(聞き手は松本 敏明=ITproマーケティング、
記事構成は日川 佳三=ライター)

米Gartnerのリサーチ部門でバイスプレジデントを務めるAlexander Linden(アレクサンダー・リンデン)氏
米Gartnerのリサーチ部門でバイスプレジデントを務めるAlexander Linden(アレクサンダー・リンデン)氏
(撮影:日川 佳三)
[画像のクリックで拡大表示]

Salesforce EinsteinやAdobe Senseiなどに見られるように、既存のデータ管理ソフトが人工知能(AI)を取り込み始めている。デジタルマーケティング分野にAIを適用することで見込める効果は何か。

 ビジネス分野での最も典型的なAIの利用方法は、AI技術の一つである機械学習(マシンラーニング)を使う、広告と人のマッチングだろう。

 状況や人物に応じて、最適な広告を届けるというものだ。これを機械学習を使わずにやろうとすると、大変な労力が必要になる。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。