米マルケトがABM(Account-Based Marketing)の展開を発表したのは2016年5月のThe Marketing Nation Summitであった。その後マルケトは、「Marketo ABM」を米国に続き日本で2017年5月に提供を始めた。

 マルケトが2017年4月23~26日に開催したThe Marketing Nation Summit 2017でABMは重要なテーマとなっており、米国のBtoB向けアドバイザリーファームのSiriusDecisionsからスピーカーを招聘している。イベントで「SiriusDecisions Reveals Six Rules to Play the ABM Game Better Than Anyone」というタイトルで講演したSiriusDecisionsリサーチ担当VPのMegan Heuer氏に、同社が考えるABMの定義そして日本で注目度が高まるABMの米国の現状について話を聞いた。

(聞き手は冨永 裕子=ITアナリスト)

SiriusDecisionsリサーチ担当VPのMegan Heuer氏
SiriusDecisionsリサーチ担当VPのMegan Heuer氏
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SiriusDecisionsが考えるABM

SiriusDecsionsはBtoB企業向けアドバイザリーファームとして日本では知る人ぞ知る存在だ。具体的な業務を教えてほしい。

 我々のクライアントは、営業、マーケティング、プロダクト部門のリーダー。リーダーたちがスマートな意思決定ができるように、事実に基づくインテリジェンスを提供する。クライアントはBtoB企業全般をカバーしていて、テクノロジー、ソフトウエア、ハードウエア、サービス(金融、ヘルスケア)、製造業のクライアントが多い。

ABMの定義は企業によってそれぞれ違う印象がある。SiriusDecisionsではABMをどのように定義しているのか。

 ABMとはインサイトを活用してターゲットとするアカウント(企業)にリーチするマーケティング。その際にアカウントが最も関心を持つとみられる情報を提供する。営業部門にとってはより簡単に、ターゲットアカウントに向けてはより賢くアプローチするマーケティングと考えている。

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