日本時間の7月15日、マイクロソフトのサーバーOS「Windows Server 2003」のサポートが終了しました。ニュースや告知などで、既にご存じかもしれません。

 日本マイクロソフトは公式ブログで、Windows Server 2003の稼働台数は2013年末の36 万台からサポート終了時点で約6万台まで削減できる見込みだ、と説明しています。これは別の言い方をすれば、まだ現役のWindows Server 2003があるということです。

 皆さんの中にも、「結局サポート終了に間に合わなかったが、特に何も起こっていない」という方がいるかもしれません。では、このまま使い続けても、問題はないのでしょうか?

リスクは増えていく一方

 サポート終了に伴って、今後Windows Server 2003向けにセキュリティ更新プログラムが提供されなくなります。そのため、セキュリティ上のリスクが発生するのが前提になります。脆弱性が見つかったとしても、手当てがされないからです。時間の経過とともに、対策がされない新しいリスクが生じて積み重なっていくわけです。

 例えばWindows Server 2003をファイルサーバーとして使用していれば、そこに重要な情報を保管しているかもしれません。ここの脆弱性を放置していると、セキュリティホールを突かれて、情報を抜き取られる恐れがあります。アプリケーションサーバーとして使用していれば、脆弱性を突かれてOS上の「サービス」(OSの搭載機能と考えればよい)を使えなくされる可能性があります。サービスが使えなくなると、その上で稼働するアプリケーションが動作しなくなり、業務に支障をきたしかねません。

 こうした理由から、今のところ何事もなかったとしても、サポートが終了したOSを使い続けるのは避けるべきです。サポートを受けられるバージョンに移行しましょう。基本的には、サポート期間が長い新しいバージョンを検討するとよいと思います。現在の最新バージョンは、Windows Server 2012 R2です。

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