いくら仕事をするのが早くても、仕事関係者とのやり取りをうまく進められないと、大きなロスタイムが発生することも少なくありません。特に取引先など、社外の仕事関係者とのやり取りがうまくなければ、成果が左右されることもあるくらいです。

 こう書くと、コミュニケーション力の重要性を感じるかもしれません。しかしそれほどコミュニケーション力に自信がなくても、ロスタイムを回避するためのちょっとしたメールや電話、対話のポイントを押さえておくと、仕事をスムーズに進められると思います。

 今回から2回にわたって、仕事のロスタイムをなくす「ロスタイム・ゼロ術」を解説します。今回はメール編です。すぐに使える簡単な方法なので、ぜひ試してみてください。

アポイントの主導権は、3つの日時候補で握れる

 商談や打ち合わせなどの予定をメールで決めるとき、「◯◯の件で打ち合わせがしたいのですが、来週のご予定はいかがでしょうか」といったメールを送っている人は、結構いるのではないでしょうか。

 しかしこの文面だと、アポイントが相手の指定した日時に決まってしまう可能性が高くなり、アポイントの主導権を握れません。下手をすれば、外出によって仕事のリズムが崩れたり、多忙な日を指定されてしまい残業になったりすることもあり得ます。

 アポイントで主導権を握るには、3つの日時候補を伝えるとよいでしょう。たいていの場合、こちらの指定した日時で決まります。得意先など相手の立場が上の場合でも、早めのアポイントなら失礼には当たりません。

 この方法にはポイントが一つあります。3つの日時候補として、仕事のリズムが崩れないような時間を指定することです。

図1●メールでのアポイントは、3つの日時候補を挙げるようにすると主導権が握れる
図1●メールでのアポイントは、3つの日時候補を挙げるようにすると主導権が握れる
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 具体的には、重要度があまり高くないアポイントであれば、集中力が途切れる時間帯に会社を出るスケジュールで日時候補を考えるとよいでしょう。移動中にリフレッシュできるため、英気を養うことにもつながります。逆に、重要度が高いアポイントならば、自分の集中力が高くなる時間帯を指定するとよいでしょう。

 例えば午前中に集中力が高く、午後3時以降に集中力が落ちる人なら、重要度が高いアポイントは午前中、重要度が中程度のアポイントは午後3時以降といったように決めておくとうまくいきます(図1)。

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