戦略アプリはPaaSで作る
ビジネスに貢献する「戦略的なクラウドアプリ」を、PaaSを活用して作る企業が増えている。IaaSよりも開発作業に専念しやすくアプリ開発を高速化できる特性を生かし、PaaSを単なるコスト削減からクラウドで「攻め」に転じる武器とする。ビッグデータ分析やモバイル向けアプリ開発にPaaSを使い、売り上げや顧客満足度の向上を果たす事例も相次ぎ登場している。一方、ベンダーも戦略アプリの開発ニーズを見越して、PaaSの強化を急ぐ。敵対するベンダー同士が手を組むなど、陣取り争いは激化する一方だ。ユーザー事例やベンダー動向から、クラウド活用の最前線に迫った。
目次
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ベンダー、PaaSの陣
戦略アプリの開発ニーズを見越し、ベンダーはPaaSの強化を進めている。先行するAWSを、IBMやセールスフォース、オラクルやマイクロソフトが追う。焦点は、ビッグデータ分析関連のミドルウエアの充実だ。激化するPaaSの陣取り合戦、各社の動向をひも解く。
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先進9社の導入成果
ビッグデータ分析やモバイル向けアプリの開発にPaaSを導入する企業が増えている。売り上げ増や、顧客満足度の向上など、ビジネスに直接貢献していることが特徴だ。ミドルウエアやフレームワークの威力が、開発スピードを加速する。いち早くPaaS活用に踏み切った先進企業9社の導入成果を見よう。
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アプリ開発の加速装置
PaaSを使い、クラウドでビジネスを推進する「戦略アプリ」を作る動きが活発だ。アプリの開発・実行環境が用意されているため、IaaSよりも高速にアプリが作れる。海外企業だけでなく国内企業でもPaaSを活用したクラウドアプリの開発事例が出てきた。PaaSのリーダーとして生き残るため、ベンダー各社はPa…