一般社団法人リンクデータの豊田哲郎代表理事は「LinkData.org」について、「誰でも動画を公開できるYouTubeと同じように、オープンデータやアプリを公開できるWebサイト」と話す。データが主役となって複数のアプリが連携できるようになるため、アプリマーケットのあり方も変えそうだ。

 オープンデータに積極的に取り組む政府や地方自治体の関係者には、「オープンデータの成果が見えない」という共通の悩みがあるという。LinkData.orgの活用が広がれば、アプリが続々と登場するかもしれない。CSVやExcelなどの表形式データをアップすると、RDF(Resource Desription Framework)という形式のファイルに自動変換して公開できる。

 RDFで関連する外部データにつながるデータは、「5つ星オープンデータ」とも呼ばれる汎用性の高いデータ形式だ。データに共通の定義を持たせているため、どの自治体のデータでも同じアプリで利用できる。Webの発明者であるティム・バーナーズ・リー氏が提唱したことで知られる。

プルダウンメニューでデータ公開

 RDFではデータをサブジェクト(主語)、プロパティ(述語)、オブジェクト(目的語)の3つの概念の組み合わせで表現する。例えば、中央図書館の電話番号は何番かといった関係が記述できる(図1)。

図1●RDFの仕組み(出所:リンクデータ)
図1●RDFの仕組み(出所:リンクデータ)
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