Windows 10の標準のWebブラウザーは、Microsoft Edgeである。Microsoft Edgeは、それまでWindowsの標準であったInternet Explorerとは別に開発された、全く新しいWebブラウザーである。企業内、あるいは企業が利用する外部のWebサイトやアプリケーションがInternet Explorerを前提にしている場合、Windows 10に移行すると業務の継続に影響することもあるので注意したい。
標準ブラウザーはInternet ExplorerからMicrosoft Edgeへ
Microsoft Edgeは、Windows 10だけで利用できる(写真1)。表示中のWebページにメモを手書き入力できる機能や、音声アシスタントのCortanaとの統合機能などが注目されるが、HTML5、CSS3、HTTP/2、ECMAScript 6(JavaScript標準)などのWeb標準に準拠しており、最新のWeb環境との相互互換性にも力を入れている。また、セキュリティ(信頼性とセキュリティに影響するアドオンの排除)とパフォーマンスも重視している。
Microsoft Edgeは、これまでのWindowsの標準であったInternet Explorer(IE)を置き換えるものである。ただし、後継バージョンというわけではない。Windows 10では、Microsoft Edgeのほかに、IE11も既定でインストールされており、必要に応じて使い分けられる。
「必要に応じて」というのは、インターネットやイントラネットには古いWeb技術に基づいたWebサイトやアプリケーションが存在し、その中にはMicrosoft Edgeで正しく表示できなかったり、まったく機能しなかったりすることがあるからだ。例えば、Microsoft Edgeは、IEでは利用できるJavaプラグイン(アプレット)やActiveXコントロール、Silverlightプラグインを一切サポートしない。これらの技術を前提としたWebサイトやアプリケーションを利用するには、IE11に切り替える必要がある。
そして、企業のイントラネットにある業務システムや、インターネットで利用可能なWebアプリケーション、行政サービスのWebシステムなどでは、こういった古い技術を前提としているものが依然として残っている。