2015年7月末の提供開始以降、Windows 10が稼働するPCやデバイスは急速に増加している。マイクロソフトによると、提供開始後半年を待たずに200億台を突破したという(*1)。これまでは個人ユーザーを中心に導入が進んだWindows 10であるが、2016年からは企業への導入も加速していくと予想される。本連載では、中堅・中小企業向けに、Windows 10を企業に導入することの利点や、導入を計画、実行するために役立つ情報をお届けする。

*1 Windows 10 Now Active on over 200 Million Devices
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2016/01/04/windows-10-now-active-on-over-200-million-devices/

Windows 10を無料で入手できるのは2016年7月29日まで

 Windows 7およびWindows 8/8.1を実行するPCは、Windows 10への無料アップグレードの対象になっている。これらのPCはWindows 10の提供開始から1年間、つまり2016年7月29日までの期間限定で、利用中のエディションに応じてWindows 10 HomeまたはWindows 10 Proが無料提供される。無料アップグレードの対象、システム要件、およびアップグレード後のエディションについては、以下のサイトで確認できる。

Windows 10の仕様とシステム要件
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/Windows-10-specifications

 Windows 7 SP1またはWindows 8.1 Updateを利用していて、Windows Updateを通じて最新の状態に更新されていれば、更新プログラムとして配布された「Windows 10を入手する(Get Windows 10)」アプリを利用可能だ。このアプリで、ユーザーのデータや設定、アプリケーションを維持したまま簡単にWindows 10にアップグレードできる(写真1)。

写真1●無料アップグレード対象の個人のPCでは、「Windows 10を入手する」アプリを使用して、Windows Update経由でWindows 10にアップグレードできる
写真1●無料アップグレード対象の個人のPCでは、「Windows 10を入手する」アプリを使用して、Windows Update経由でWindows 10にアップグレードできる
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 「Windows 10を入手する」アプリによって、PCのハードウエアとソフトウエアの互換性がチェックされ、Windows 10へのアップグレードが可能と判断されると、Windows Updateを通じてWindows 10へのアップグレードが提供される。

 無料アップグレードの対象であるにも関わらず、Windows Updateによるアップグレードの要件を満たさないPCもある。その場合は、以下のサイトで提供されているメディア作成ツールを使用してWindows 10のインストールメディアを作成し、クリーンインストールで導入することができる。その場合、Windows 7、Windows 8、またはWindows 8.1のプロダクトキーを使用してWindows 10をライセンス認証することが可能である(写真2)。ただしこの方法で要件を満たさないPCをアップグレードした場合、使えない機能が出てきたり動作に支障をきたしたりする可能性があるので、注意が必要である。

Windows 10を入手する
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10
写真2●メディア作成ツールで作成したインストールメディアを使用すると、Windows 7、Windows 8、またはWindows 8.1のプロダクトキーでWindows 10を導入できる
写真2●メディア作成ツールで作成したインストールメディアを使用すると、Windows 7、Windows 8、またはWindows 8.1のプロダクトキーでWindows 10を導入できる
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