これまでの2回(第1回、第2回)で、テレマーケティングとインサイドセールスの違い、インサイドセールスとの訪問営業との組み合わせについて説明しました。最近は“インサイドセールスに興味がある/何ができるの?”という質問を受けることが増えています。そして説明をする際には必ず、今回のテーマである“導入のステップ”についても話しています。
残念ながら、思い描いているインサイドセールスの導入目的と現実にギャップが起きているケースは、導入前の設計に不十分や不整合があることが少なくありません。そこで今回はインサイドセールスの導入ステップというテーマで、導入するまでの検討事項の概要を説明します。
インサイドセールスの導入ステップ全体像
まずインサイドセールスの導入は、構想設計と詳細設計の二つのフェーズに分けられます。図1は構想設計と詳細設計で検討すべき事項の大項目を記載したものになります。
構想設計では、営業活動におけるインサイドセールスの役割を明確に定義し、さらにインサイドセールスに対して経営層や営業組織の責任者が持つ期待値の合意形成を図ります。期待通りの成果を達成するには、インサイドセールスの導入前にその目的と範囲(スコープ)を明確に定義する必要があります。
詳細設計では、構想設計で定義したインサイドセールスのスコープおよび目的に応じて、インサイドセールス活動を遂行するために必要な事項を具体的に定義します。自社のビジネスモデルに応じたインサイドセールスを確立するために、効果的・効率的なインサイドセールス体制を構築することが必要です。
今回は構想設計について掘り下げて説明します。