デジタルマーケティングを技術で斬る

Google Analyticsから「AI」が見込み客を見つける仕組みを作ってみた

2016/06/29 Nexal

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 デジタルマーケティング実践のため、理解しておきたい技術をまとめる本連載。今回はWebサイトのアクセスログを使って、来訪者をセグメンテーションし自動検出する「AI&アクセス解析」を実施したNexalのテクニカルエンジニア「ニコライ」氏のブログを転載した。ここで言うAI(人工知能)とは、「機械学習などの技術要素を使って、人間が知能を使って行うことを機械に代行させる」こと。この仕組みで、どこまで「見込み客」を見つけられたか見てみよう。

 こんにちは、ニコライです。

 このところ、身の回りでAIというキーワードを目にする機会が増えました。Googleの開発したAI「アルファ碁」が人間のプロ棋士を打ち負かしたニュースは記憶に新しいですね。

 我々の仕事を奪いかねないAIですが、うまく活用できれば仕事が楽になる魔法のツールでもあります。今回は表題の通り、Google Analyticsのデータを活用して見込み客を自動的に発見し、メールで教えてくれるツールを作ってみました。実際に弊社Webサイトのアクセスログをもとに来訪者のセグメンテーションを行い、自動検出のベースとしています。AIが算出してくれた分析結果と、その活用方法などについてご紹介しますので、是非皆さんも「AI&アクセス解析」の可能性を感じて頂ければ幸いです。

 では、早速、いってみましょう。

AIをアクセス解析に応用する意義とは?

・ そもそもAIとは何か?

 AI(人工知能)とは「機械学習などの技術要素を使って、人間が知能を使って行うことを機械に代行させる」ことをいいます(そもそもAIに明確な定義はなく、人工知能学会のWebサイト「http://www.ai-gakkai.or.jp/」でも”議論の余地あり”とされているので、定義のなんたるかについての深い議論は避けたいと思います)。

 そして「機械学習」とは、論理的な推論をするための技術であり、沢山のデータの中から特定のパターンを見つけ出したり(学習)、または予め記憶させておいたデータをもとに新しいデータを判断する(推論)ことができる仕組みです。この学習と推論をうまく組み合わせることによって、機械に人間っぽい動作をさせることができるのです。今回、私が構築した「見込み客を見つける」機能もこれらを応用したものです。

・ 「学習」とは?

 学習というと、なにかを勉強するような印象がありますが、上述の通り「沢山のデータから将来使えそうな知識(パターン)を見つけること」を指します。有名な「オムツとビールの相関」(*1)が典型例ですね。

(*1) ~ 米国におけるスーパーマーケットの販売データ分析の事例。子供のいる家庭では、母親はかさばるオムツの購入を父親に頼み、来店した父親はついでにビールを購入していたというもの。一見して関連性のない商品だが、売上相関をもとに並べて陳列したら、更によく売れましたというお話。

・ 「推論」とは?

 推論とは、「予め記憶させておいたデータ(知識)をもとに、新しい結果を得ること」です。身近な例としては、迷惑メールの振り分け機能に利用されています。

 迷惑メールにはいくつかの特徴があります。例えば、有料サイトへ誘導するためのリンクがいくつも貼ってあったり、「激安」「無料」「出会い」といったキーワードが含まれています。このような特徴をパターン化し、いくつ当てはまるかをカウントしていき、それが閾値を超えたら迷惑メールと判定しています。

 迷惑メールと判断するポイントを”知識”として機械に記憶させておくことで、新しく受信したメールの診断結果(迷惑メールか普通のメールか)を導くことができるのです。

・ アクセス解析への応用

 ここまでで勘の良い方なら、アクセス解析への応用方法がピンときたことでしょう。

 まず、「学習」によってアクセスログをもとに来訪者の行動パターンをセグメンテーションします。それによって「問い合わせに至りそうな(案件化しそうな)顧客の行動パターン」を抽出します。

 そして抽出したパターンを機械に記憶させます。更に、Google Analyticsから抽出した日ごとのアクセスログを新しいデータとして機械に渡し、パターンに合致する顧客がいないか判断させます。その結果、見込み客と思しきデータを発見したらメールでアラートしてくれるようにすれば完成です。

 あとは、放っておいてもシステムが勝手に見込み客を見つけてくれるというわけです(コンテンツの更新やメルマガ送付、SNSの投稿など、継続的なコミュニケーションは絶対必要ですけどね)。

今回利用したもの

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出典:Nexalブログページ 2016年6月27日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

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