デジタルマーケティング実践のため、理解しておきたい技術をまとめる本連載。今回はWebサーバの生ログを使ってアクセス解析を行う場合の注意点をまとめた、Nexalのテクニカルエンジニア「ニコライ」氏のブログを転載した。ターゲット読者は新人のWebアナリストに設定しているが、生ログ解析に自力で挑戦しようとするWeb担当者にも参考になるはずだ。

 みなさん、こんにちは! ニコライです。

 今回はWebサーバの生ログを使ってアクセス解析を行う場合の注意点をまとめてみました。

 我々Webアナリストがアクセス解析をする場合、お客様がお使いの解析ツールを使わせて頂くか(アカウントを発行して頂きツールにアクセスする)、またはWebサーバの生ログをお預かりして解析するか(生ログを自社に持ち帰り、手持ちのツールで解析する)の2つに分かれます。最近は専ら前者のパターン(特にGoogleAnalyticsとSiteCatalystが多い)がほとんどなのですが、後者の生ログ式でご依頼頂くこともあります。官公庁系のお客様や、アクセス情報を社内のサーバにストックしておきたい業種(金融など)のお客様は、特に生ログでのご依頼が多いようです。また業界問わず、お持ちの解析ツールではできないような深掘りがしたいといった理由で、生ログを持ち込まれるお客様もおられます。

 生ログによる解析処理は、お客様のツールを使う場合と比べて、作業を進めるうえでの注意すべきポイントが異なります。それは、生ログそのものがそもそも解析可能な状態にあるのかを確認するところから始めなければならないため、”データを読み解いて示唆を出す”という本来の作業に至るまでの工程が別途必要になるためです。そして、この事前確認が意外に重要だったりするのです。実際、生ログの状態によっては、最悪まったく解析できないということもあることから、こういったリスク要因を理解しないまま営業トークだけが先行してしまうとトラブルのもととなります。

 今回は、生ログを使ったアクセス解析プロジェクトを失敗させないために、Webアナリストに求められるチェックリストを12項目にわたってまとめてみました。ターゲットとしている読者は新人Webアナリストですが、自力で生ログ解析にトライしようとされているWeb担当者様にも参考にして頂ければ幸いです。「要点だけつまみ読みしたい!」という方は、各見出しと概要だけ見て下さい。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。