フローチャートは、多くの情報を整理するのにとても役立つ。いわゆる発想術の基本中の基本だ。

 フローチャートのわかりやすい活用例に、組織図がある(図1)。社長→部長→課長、理事長→理事→会員といった図をよく見かけるだろう。最大の特徴は“階層”で情報を管理できることで、新たな考えを連想しやすくなる。チャートはノートに手書きしてもよいのだが、項目を移動しづらいし、数が増えてくると追加したときに記載する場所にさえ困ってしまう。パソコンを使うと、フローチャートの作成がとても簡単で、各項目の位置を動かしたり追加・削除・移動も手軽にできるのだ。また、数百項目に及ぶ大きなフローチャートも快適に作れる。

●フローチャートでこんなことができる
図1 情報を階層で整理できるフローチャートは、組織図やアイデアの整理、プロット作成だけでなく、家系図などを作るのにも向いている。パソコンソフトで作業すれば、項目の入れ替えや位置の移動も楽だ
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 今回は、おなじみのMicrosoft Word 2013とオンラインソフトでフローチャート作成に挑戦していこう。Wordでのチャート作成は、文章との組み合わせにはもってこいだ。また、専用のオンラインソフトなら、大きなチャートも簡単に作れる。アイデア整理に加え、文章の構成を考える際にも役立つだろう(図2、図3)。文章の内容を章や節などで考えていき、読みやすい順番に整理していく作業が簡単にできるのだ。フローチャートで構成を考えてから、本文を書いていけばよい。使い慣れると、ちょっとした文章作成や頭の整理の機会にも、フローチャートが自然に活用できるようになるはずだ。

●アイデアを視覚化できる
図2 フローチャートなら連想がより発展していく。同じカテゴリーの考えをまとめて、さらに発想していけるのはフローチャートならではだ
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●フローチャートで文章も上手になる
図3 フローチャートで整理した情報はそのまま文章の見出し、小見出しなどにできる。レポートや小説、随筆などを書くときのプロットにも役立つ
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