情報の管理が中心、コストがかかる割に効果が表れない──。こうしたERP(統合基幹業務システム)の常識を一変する製品が登場している。投入しているのは欧州SAP、ワークスアプリケーションズといった大手IT企業だ。
クラウドやビッグデータ、モバイル、インメモリーDBやNoSQL、機械学習など最新ITを駆使し、経営に直結するシステムの実現を狙う。先行ユーザーの動向とともに「新世代」ERPの実情に迫る。
「金食い虫」脱却し経営に直結
情報の管理が中心、コストがかかる割に効果が表れない──。こうしたERP(統合基幹業務システム)の常識を一変する製品が登場している。投入しているのは欧州SAP、ワークスアプリケーションズといった大手IT企業だ。
クラウドやビッグデータ、モバイル、インメモリーDBやNoSQL、機械学習など最新ITを駆使し、経営に直結するシステムの実現を狙う。先行ユーザーの動向とともに「新世代」ERPの実情に迫る。
新世代ERPの登場はユーザー企業にとっても好機となる。ERPをデータ収集・活用の経営基盤として、競争力強化や事業拡大につなげる。こうした目標を掲げて先行ユーザーは動き始めた。日本企業の取り組みを紹介する。
最新のITを駆使して、ビジネスに直接寄与する機能を提供する。新世代ERPの目標は共通しているが、対象分野や機能はそれぞれ異なる。SAPのS/4HANA、ワークスアプリケーションズのHUE、ワークデイのWorkdayという主要3製品の実力を見ていく。
新世代ERPが目指すのは、管理に加えてビジネスへの直接的な寄与だ。ERPに蓄積したデータや、IoT(Internet of Things)で得たセンサーデータなどを生かし、経営層から現場の担当者までがデータを必要なときに参照・分析できるようにしたり、通常業務そのものの効率を高めたりすることを狙う。