「今年は創業30周年だな…せっかくだから謝恩イベントを開催しよう。やるからには、最低100人以上のお客様は集客したいな。さて、どうするか」――。

 これはある神奈川県のお客様で実際にあった事例です。

 ある時、社長との相談の中で創業○周年の謝恩イベントを開催しようという企画が立ち上がりました。集客目標は100人以上。社長の強い思いもあって、少なくとも100人は集客したいということで、企画が進んでいきました。

 しかし、これまでこのお客様に100人を越えるイベントの開催経験はありませんでした。このお客様に限らず、地域の会社様の単独主催で、100人以上の集客イベントを開催するのは簡単ではありません。

 あなたがマーケティング担当者に任命されたとしたら、どうしますか?

 まずは結果からお伝えしましょう。

 最終的な集客数は123社167人。目標だった100人の集客は大幅に越えて、イベントを開催できました。会場は満席。地域でのイベント開催としては大成功という結果となりました。

 マイナンバーなどの、多くの人にとって興味関心の高い、「旬のテーマ」があれば瞬間最大風速的な集客ができるかもしれません。しかしこのときは、そうしたテーマはありませんでした。

 それでも想定以上の結果を実現できた、その理由とは一体何だったのでしょうか?

大切なことは【考える順番】と【因数分解】

「ランディングページ(LP)を立ち上げよう」
「チラシや広告をとにかくばらまこう」

 無謀にも思える集客目標を提示されたとき、マーケティング担当の思考はどうしても目先の戦術・戦闘論に落ちてしまいます。どうやって100人も集めたら良いのか。どんな手段で集められるのか。そんな議論ばかりを繰り返すケースが多くあります。

 それは最終的には議論すべき検討事項ではありますが、いきなりそこから議論するのは間違いです。

 大きな目標を実現するには、その目標を因数分解し、イメージできる状態にすることが大切です。ここからは一緒に集客目標100人の因数分解をしていきましょう。

 このイベントの集客対象は個人ではありません。企業です。そう考えると、100人という人数の前に何社集客するのかという目標を設定する必要があります。

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