マーケティング関連ニュース

印刷業務の収支を「見える化」、営業社員がFileMakerで開発した経営情報システム

2017/12/11 松本 敏明=ITproマーケティング

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 東京スカイツリーが目前にそびえる押上駅から歩いて7分。大東印刷工業は墨田区向島に、本社工場を含む三つの工場を構えている。

 同社は約20年前から営業担当の社員が開発した経営情報システム(MIS)によって、印刷業務で発生する収支の「見える化」を進めてきた。受注単位、そして工程単位で収支が分かるシステムとはどのようなものなのか。

まず営業事務と工程管理を効率化

大東印刷工業の第一営業部業務課 兼 第二営業部企画営業課 課長の中島章裕氏
[画像のクリックで拡大表示]

 「私たちの強みは営業が主導して業務を改善していくところ。コスト意識を高めたことで現場で多様な工夫をしています」――。大東印刷工業の第一営業部業務課 兼 第二営業部企画営業課 課長の中島章裕氏は、自身が開発したシステムの意義をこう説明する。

 1997年に大東印刷工業に入社し営業職となった中島氏は、手書きしていた配送伝票のデータ化からシステム開発に着手する。「営業成果に直結しない“無駄な”作業を、効率化したかったのです」(中島氏)。このときから開発環境として使っているのが、中島氏が大学時代になじみのあったFileMakerだった。

 98年6月には、それまで手書きだった5枚複写の仕様書(印刷物受注時の確認事項をまとめた書類)をシステム化。7桁(当初は6桁)の仕様書番号(ID)を基にした管理を始め、さらに各社員が手書きで記入していた「日報」もシステム化した。各担当者の作業時間を仕様書番号でひも付けすれば、受注ごとの作業時間を見える化できる。

 当時、同社が営業社員を評価するために使っていたのは「加工高」だった。これは受注ごとに「売り上げ」から「仕入れ(外部に支払った材料費や外注加工費)」を引いたものだ。

 ただし加工高には、社内で発生するコストは加味されていない。加工高は仕入れが小さければ相対的に大きくなるが、ほかの工程で大きな社内コストが発生していたら粗利益を下げてしまう。

1 2 3 4 次ページへ
次ページ以降はITpro Active会員(無料)の方のみお読みいただけます。
会員の方は、 ログインしてご覧ください。
まだ会員でない方は、ぜひ登録(無料)していただき、ITpro Activeの豊富なコンテンツをご覧ください。

おすすめの記事

    関連プレスリリース

      注目コンテンツ