トレジャーデータは2017年7月、Cookie情報と企業が持つ顧客データを統合し、多様なマーケティング施策を実行できるようにする「TREASURE CDP」の提供を開始した。CDPとはCustomer Data Platformの略で、これまで同社が提供してきたDMP(Data Manegement Platform)の「TREASURE DMP」を発展させたものといえる。

トレジャーデータのマーケティング担当ディレクター堀内健后氏
トレジャーデータのマーケティング担当ディレクター堀内健后氏
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 トレジャーデータのマーケティング担当ディレクター堀内健后氏は、「CRM(顧客関係管理システム)領域の情報とこれまでDMPが扱ってきた広告領域の情報を結び付けた上で、企業がデータをためられるプラットフォームがTREASURE CDPである」と説明した。

 これまでトレジャーデータは、ブラウザが記憶するCookie情報を基にしたユーザーの行動履歴データとセカンド・サードパーティーデータを集約し、広告配信システム(DSP、Demand-Side Platform)などと連携するTREASURE DMPを提供してきた。TREASURE CDPは、さらに企業のCRMやMA(マーケティングオートメーション)などが管理する、ユーザーIDや氏名、電子メールアドレスなど顧客データも扱える(図1)。

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 このTREASURE CDPを使うことで企業は、Cookieによる匿名の行動履歴データを使った広告施策だけでなく、顧客一人ひとりの属性データを加味した各種のマーケティング施策やCRM施策を展開できる。Cookieを基にユーザーの行動履歴データを集め、メールアドレスなど顧客データとひも付けることで、特定のセグメントに分けたメールアドレスやCookieの“束”を作成できるようになる。

 「TREASURE CDPで特定セグメントのCookieの“束”を作り、これをDSPなどに渡すことで『オーディエンス拡張』が可能になる」と堀内氏は言う。データDSPなどが備える「Look Alike機能(その人と似た行動をする別のユーザーを抽出して広告を配信する機能)」を活用したターゲティングが可能となる。

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