米マルケトは現地時間4月29日から5月2日まで、米サンフランシスコにて年次イベント「The Marketing Nation Summit 2018」を開催した。マーケティング+セールス機能に加え、貢献度(アトリビューション)分析とキャンペーンの効果測定という分析機能で独自技術を強化し、プラットフォームや先端技術の導入ではパートナーであるグーグルとの協調で実現した。
注力する製品イノベーション領域は五つ
マルケトが今回のイベントで掲げたテーマは「The Fearless Marketer」。“fearless”は「恐れを知らない」「勇敢な」という意味。何が正解か分からず、先が見えない中、結果を求められているマーケターを勇気づけたいという思いを込めたという。同社CEO(最高経営責任者)のスティーブ・ルーカス氏は「Be Fast, Be Brave, Be Bold」という言葉で、自分たちを信じてスピード感を持って大胆に活動するよう、マーケターにエールを送った。
製品面では、2017年のイベントでも訴えた「エンゲージメント」構築のためのプラットフォームをさらに強化する。マーケターが「プラン」「エンゲージ」「測定」の3段階でマーケティングオペレーションを捉えていることを踏まえ、その全てを効果的に実行できるよう支援するという。
イベントでは、マルケトの製品強化領域を以下の5点で整理した(図1)。
- 基盤
- セールス+マーケティング
- 人工知能(AI)
- アナリティクス
- ユーザーエクスペリエンス(UX)
Googleとの協調による基盤移行とAI機能提供
1.基盤
2017年7月からパートナーとなったグーグルと協調を深め、マルケト自社のデータセンター内にあるアプリケーションをGoogle Cloud Platformに完全移行することを明らかにした。
これまでマルケトはWebアクティビティのトラッキングなどのスピードアップを目指し、独自で処理能力を高めることに取り組んできた。しかしピーク時の信頼性とパフォーマンスの確保に加え、グローバルスケールでの安心感を提供するためにGoogle Cloud Platformへの移行を決断した。この一環で、国内データセンターの利用を意識する日本企業の要望にも応えられるようにする。