アプレッソとテラスカイが共同で開発した「DataSpider Cloud」は、システム同士をデータ連係させるEAI機能を、クラウド型で提供するサービスである。これを使うと、社内システムやクラウドサービスといった複数のシステム同士を、スケジュール駆動やトリガー駆動などのタイミングでデータ連係させられる。

ネイティブクライアント(WPF)でデータ連係機能を設計できる
ネイティブクライアント(WPF)でデータ連係機能を設計できる
(出所:アプレッソ、画面は開発中のもの)
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 システム同士のデータ連係ロジックは、マウスによるビジュアル開発で定義する。ビジュアル開発画面はWPF(Windows Presentation Foundation)で実装したネイティブアプリケーションであり、操作性を高めている。WPFであるため、Windows環境にあらかじめインストールしておくことなく実行できる。

 各種の連係アダプタを介することによって、クラウドサービスやDBMS(データベース管理システム)など、各種のデータに接続できる。これにより例えば、社内システムとSalesforceとの間で顧客データをやり取りしたり、社内システムのデータをAWS(Amazon Web Services)に格納したりできる。

 DataSpider Cloudは、パッケージ版のデータ連係ソフト「DataSpider Servista」のクラウド版に相当する。IaaSプラットフォームとしては、AWSを利用している。個々の新機能を実装する時期がクラウド版とパッケージ版で異なることがあるが、2者間で機能の同期を取り、どちらでも同じ機能が使えるようにする。

 2017年中旬に提供するDataSpider Cloudの次期版では、多言語対応を図るとともに、クラウドアプリケーションからオンプレミスのファイルにアクセスできるようにする既存ミドルウエア「Thunderbus」の機能を組み込み、同機能をクラウドサービスとして提供する。同機能を使うと、オンプレミスのファイルがあたかもクラウド側にあるかのように利用できる。

DataSpider Cloudの概要
用途と機能システム同士をデータ連係させるEAI(データ連係)ソフトをSaaS型クラウドサービスの形態で提供。データベースやWebサービスなどの複数システム同士を、スケジュール駆動やトリガー駆動などのタイミングでデータ連係させられる
主な特徴連係アダプタの適用によって、各種のデータベースサーバーやクラウドサービスなど、さまざまなデータソースに接続できる
ライセンスの種類利用できる連係アダプタの種類、標準で利用できるアダプタの数によって、Entry、Basic、Advanceの3種類のライセンスを用意している。例えばデータベースの場合、EntryライセンスではODBCアダプタのほかにOracle/SQL Server/PostgreSQLのうちどれか1つのアダプタを標準で利用できる。クラウド接続の場合、EntryライセンスではAWSアダプタのほかにAzure/Salesforce/Log Manager for Salesforce/Google Apps/kintoneのうちどれか1つのアダプタを標準で利用できる
価格(税別)■初期費用:60万円
■月額費用:
Entryライセンス:月額12万円
Basicライセンス:月額20万円
Advanceライセンス:月額30万円
■データ転送費用:データ転送量が月間100Gバイトを超えた場合、100Gバイト当たり5000円
発表日2016年12月8日
提供開始日2017年1月22日
バージョンアップの頻度年に2回
サービス提供元アプレッソ
開発元アプレッソ、テラスカイ