NECの「NEC Hyper Converged System」は、サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトを組み合わせた、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)アプライアンスである。他社のHCIと比べた最大の特徴は、ユーザーの要件に合わせてシステム構成やオプションサービスなどを柔軟に選択できること。
HCIは、アプライアンスの増設によって収容可能な仮想サーバー台数を拡張できるサーバー仮想化基盤である。中核となる分散ストレージソフトを使って、個々のアプライアンスが内蔵するディスクを、複数のアプライアンスをまたがった共有型の外付けストレージ装置として利用できる。
NEC Hyper Converged Systemの最大の特徴は、HCIでありながら、ユーザーの要件に合わせてシステム構成を組み替えられること。CPU性能やストレージ容量などのハードウエアや分散ストレージソフトを選べる。構築サービスやバックアップなどのオプションも組み合わせられる。
ハードウエアは、NECの「Express5800シリーズ」を使う。PCサーバーの種類に応じて3種類を用意した。(1)モジュラ型サーバーを利用した「高密度モデル」(Express5800/D120hベース)、(2)ラックマウント型の「スタンダードモデル」(Express5800/R120h-1Mベース)、(3)ラックマウント型の「大容量モデル」(Express5800/R120h-2Mベース)である。
サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトは2種類から選ぶ。VMware ESXiを使う場合は、VMware vSAN(VMware ESXiのカーネルに組み込まれた分散ストレージソフト)を使う。Hyper-Vを使う場合は、Microsoft Storage Spaces Direct(Windows Serverが備える分散ストレージ機能)を使う。
データバックアップ機能を提供するオプション「NEC Hyper Converged System Backupオプションキット」も用意した。データ重複排除・圧縮機能によって、バックアップデータのサイズを1/20に削減できる。データ暗号化やWAN最適化の機能も搭載する。
HCIを構築するSIサービス「NEC Hyper Converged System 構築サービス」も用意した。HCIシステムを導入するまでの期間を短縮できるので、業務アプリケーションの構築などに集中できるようになる。保守サポートサービス「NEC Hyper Converged System サポートサービス」のほかに「仮想化アセスメントサービス」や、仮想化基盤間で仮想サーバーを無停止で移行できる「Zerto仮想サーバ移行サービス」も用意した。
用途と機能 | サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトを組み合わせた、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)アプライアンス |
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特徴 | HCIでありながら、ユーザーの要件に合わせてシステム構成を組み替えられること。CPU性能やストレージ容量などのハードウエアのスペックを選べるほか、分散ストレージソフトも選べる。構築サービスやバックアップなどのオプションも組み合わせられる |
ハードウエア価格(税別) | ■高密度モデル(モジュラ型サーバーのExpress5800/D120hベース)は、478万6000円から ■スタンダードモデル(ラックマウント型のExpress5800/R120h-1Mベース)は、502万3000円から ■大容量モデル(ラックマウント型のExpress5800/R120h-2Mベース)は、520万6000円から |
構築サービスの価格(税別) | NEC Hyper Converged System 構築サービスは、82万円から |
バックアップ機能の価格 (税別) | NEC Hyper Converged System Backupオプションキットは、180万円 |
保守サポートサービスの 価格(税別) | NEC Hyper Converged System サポートサービスは、53万9000円から |
仮想サーバー 移行サービスの価格(税別) | Zerto仮想サーバ移行サービスは、個別見積もり |
発表日 | 2017年10月19日 |
出荷日 | 2017年11月27日 |