スプライン・ネットワークの「PrintInsight」(プリントインサイト)は、プリンターでの印刷を介した情報漏えいを発見できるようにするセキュリティソフトである。監視対象のパソコン上にインストールして使うことで、印刷ログやテキストデータ、印刷イメージ(PDF/XPS)を、まとめて記録・保存する。紙に印刷した内容が分かるので、情報漏えいを発見でき、情報漏えいの抑止につながる。
特徴の1つは、印刷内容を文字やレイアウトも含めてそのまま記録できること。監視対象にインストールするエージェントソフト「PrintInsightクライアント」が、アプリケーションからプリンタードライバーに渡す印刷データをPDF/XPS形式の文書ファイルに変換する仕組み。これを収集して保存することによって、後から印刷内容を検索したり参照したりできるようにしている。
運用時には、外部のNAS(ファイル共有サーバー)に印刷イメージログ(印刷イメージ、テキスト、印刷ログ)を保存する。これにより、管理者は社員の印刷内容を監視できるようになる。PrintInsightクライアントを買うと付属してくるソフト「簡易検索コンソール」を使って、NASに集約した印刷イメージログを検索し、可視化できる。
必須ではないが、NASの代わりに印刷イメージログの管理サーバーソフト「PrintInsightサーバー」を購入して使うことができる。簡易検索コンソールよりも高機能であり、傾向分析によって社内規定に違反している社員を特定できるほか、情報漏えい発生時の迅速な追跡が可能になる、という。
PrintInsightの概要
用途と機能 | パソコンからプリンターに印刷した内容を、印刷イメージ(PDF/XPS)とテキストデータ、メタデータ(印刷ログ)として保存して後から検索できるようにしたセキュリティソフト。印刷した紙データによる情報漏えいを発見できる |
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ソフトウエアの要素 | ■PrintInsightクライアントは、監視対象のパソコン上でスタンドアローンで動作する。アプリケーションから印刷を実行すると、印刷内容をPDF/XPSに変換し、テキストデータやメタデータとともにNASに保存するか、あるいはPrintInsightサーバーに送信する ■簡易検索コンソールは、任意のパソコン上で動作し、NASに保存された印刷ログデータを検索して可視化する ■PrintInsightサーバーは、印刷ログデータを収集してWebブラウザーから検索/可視化するためのWebアプリケーションであり、必須ではない。NASの代わりにPrintInsightクライアントから印刷ログデータを収集する |
動作環境 | ■PrintInsightクライアントだけで運用する場合は、印刷イメージログを外部のファイル共有サーバー(NAS)に保存することによって集約する。付属ソフトの管理検索コンソールを使ってこれを検索する ■PrintInsightサーバーを併用する場合は、印刷イメージログをPrintInsightサーバーに転送することによって、PrintInsightサーバー側で集約して保存する。WebブラウザーからPrintInsightサーバーにアクセスしてこれを検索する |
オフライン対応 | ネットワークに接続していないなど、NASやサーバーと接続できない場合は、クライアントPC内に印刷ログイメージを一時的に保存しておき、接続が回復し次第、順次これをNASやサーバーに送信する |
稼働OS | ■PrintInsightクライアントおよび簡易検索コンソールはWindows 7/8.1/10 ■PrintInsightサーバーはWindows Server 2008 R2/2012 R2 |
価格(税別) | ■PrintInsightクライアントは1台当たり7900円 ■PrintInsightサーバーは39万8000円 |
保守費(税別) | ■PrintInsightクライアントは1台当たり年額1580円 ■PrintInsightサーバーは7万9600円 |
発表日 | 2015年12月1日 |
出荷日 | 2015年12月1日(PrintInsightクライアント) 2016年春 |