レッドハットの「Ansible Engine」は、オープンソースの構成管理ツール「Ansible」の商用版。サブスクリプション型で、年額制で販売する。これまでは無償のコミュニティ版しか提供されていなかったが、サポートが付く有償版を新たに用意した。Ansibleを使えば、クラウド基盤の構築を自動化できる。

 Ansibleは、複数のサーバー機で構成するクラウドシステムの構成をコードベースで制御するための構成管理ツール。エージェントレスで動作する。Python言語が使える個々のサーバー機にSSH(Secure Shell)でリモートアクセスし、ソフトウエアのインストールや設定ファイルの更新を行う仕組みである。

 付加機能として、GUI画面や権限管理機能などを提供する上位の運用管理ソフト「Ansible Tower」も提供済みである。また、Ansible Engineの提供に合わせ、Ansible Engineからサーバー機だけでなくネットワーク機器を管理できるようにするアドオンモジュール「Red Hat Ansible Engine Networking Add-on」も用意した。

 なお、Ansibleの有償版を用意したこととは反対の動きとして、これまで有償版しか提供していなかったAnsible Towerに、無償のコミュニティ版「AWX Project」を用意している。

Ansible Engineの概要
用途と機能複数のサーバー機で構成するクラウドシステムの構成をコードベースで制御するための構成管理ツール。クラウド基盤の構築を自動化できる
仕組みエージェントレスで動作する。主に、Python言語が使える個々のサーバー機にSSHでリモートアクセスし、ソフトウエアのインストールや設定ファイルの更新を行う仕組み
上位の
運用管理ソフト
GUI画面や権限管理機能などを提供する上位の運用管理ソフト「Ansible Tower」を用意している
アドオン機能ネットワーク機器を管理できるようにするアドオンモジュール「Red Hat Ansible Engine Networking Add-on」を用意している
価格(税別)■「Red Hat Ansible Engine, Standard」(100ノード)は、年額65万円
■「Red Hat Ansible Tower, Standard」(100ノード)は、年額130万円
■これらのセットは、年額169万円
■Red Hat Ansible Engine Networking Add-onは、要問い合わせ
発表日2017年9月29日
提供開始日2017年10月1日