NECの、「iStorage Mシリーズ」は、SAN/NAS統合ストレージである。SAN(iSCSI/FibreChannel)接続ストレージを基本としつつ、これと組み合わせて使えるNAS(CIFS/NFS)ヘッドを用意している。今回、全6機種のうちエントリーからミッドレンジに位置する5機種について、後継機となる新製品「M11e」「M110」「M310」「M510」「M710」を用意した。最もローエンドとなるM11eは48ドライブ、ハイエンドのM710は960ドライブ搭載できる。
後継機では、QoS機能を強化した。具体的には、論理ディスク単位でI/O性能の上限および下限を設定できるようにした。これにより、複数の仮想サーバー(業務システム)からストレージを共有する一般的な使い方において、業務の重要度や要求仕様に応じて適切なストレージ性能を割り当てられるようになった。NECによれば、I/O性能として上限と下限の両方を設定できる製品は珍しい。
後継機ではまた、仮想サーバーと論理ディスクの対応を一元管理できるように、外部のシステム監視ソフトにストレージの構成情報を渡せるようにした。これにより、「WebSAM SigmaSystemCenter」または「VMware vCenter Operations」の管理画面上で、仮想サーバーと論理ディスクの関係を把握できるようになった。性能のボトルネックや障害原因を簡単に特定できるようにしたほか、仮想サーバの構築時に論理ディスクの割り当てを同時に行えるようにした。
後継機ではまた、従来機と比べて性能も向上させた。具体的には、M11eは前身機(M10e)の1.3倍に、M110は前身機(M100)の1.3倍に、M310は前身機(M300)の4倍に、M510は前身機(M500)の2.5倍に、M710は前身機(M700)の1.5倍に、それぞれ向上した。
用途と機能 | SAN/NAS統合ストレージ。SAN(iSCSI/FC)ストレージを基本としつつNAS(CIFS/NFS)ヘッドを用意している | |||||
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提供形態 | ハードウエア(ディスクドライブを内蔵) | |||||
モデル | M11e | M110 | M310 | M510 | M710 | M5000 |
価格(税別) | 61万5000円から | 85万6000円から | 383万4000円から | 989万3000円から | 705万3000円から | 2194万円から |
最大ドライブ数 | 48台 | 120台 | 480台 | 768台 | 960台 | 1536台 |
発表日 | 2014年10月14日(M11e/M110/M310/M510/M710) | |||||
出荷日 | 2014年10月24日(M11e/M110/M310/M510/M710) |