東芝情報システムの「NetNucleus Cloud Hub」は、ファイアウォールの内側にあるLinux組み込み機器に、インターネット経由でアクセスできるようにする中継サーバーソフトである。Webブラウザを使って、IoTデバイスの遠隔操作や、IoTデバイスからの情報収集が可能になる。
ソフトウエアは、Linux組み込み機器にインストールするエージェントと、クラウド上のLinux環境にインストールする中継サーバーソフトで構成する。あらかじめエージェントから中継サーバーに対してHTTPS/WebSocketでコネクションを張っておく仕組みである。
中継サーバーソフトを使うと、IoTデバイスから収集した情報をWeb画面で可視化できる。さらに、IoTデバイス側であらかじめ設定しておいたローカル処理をWebブラウザからトリガー駆動することによって、IoTデバイスを遠隔操作できる。
エージェントもサーバーもLinuxで動作するが、別途移植料を支払えば、ユーザーの環境に合わせてC言語のソースコードを移植して提供する。
提供の背景には、OA機器や計測機器などを遠隔地からメンテナンスしたいというニーズがあるものの、企業のネットワークはファイアウォールで守られている、という状況がある。そこでこのソフトでは、WebSocketでトンネルを張るという手法により、既存のネットワーク環境を変えることなくIoTデバイスを遠隔操作できるようにした。
NetNucleus Cloud Hubの概要
用途と機能 | ファイアウォールの内側にあるLinux組み込み機器にインターネット経由でアクセスできるようにする中継サーバーソフト。Webブラウザを使って、IoTデバイスの遠隔操作や、IoTデバイスからの情報収集が可能になる |
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ソフトウエア構成 | Linux組み込み機器にインストールするエージェントと、クラウド上のLinux環境にインストールする中継サーバーソフトで構成する |
仕組み | あらかじめエージェントから中継サーバーに対してHTTPS/WebSocketでコネクションを張っておくことで、中継サーバーから社内のLinuxにアクセスできるようにする |
中継サーバーを 介してできること | ■IoTデバイスから収集した情報をWeb画面で可視化できる ■IoTデバイス側であらかじめ設定しておいたローカル処理をWebブラウザからトリガー駆動することによって、IoTデバイスを遠隔操作できる |
稼働環境 | エージェントとサーバーともにLinux。別途移植料を支払えば、ユーザーの環境に合わせてC言語のソースコードを移植して提供する |
価格(税別) | IoTデバイスの台数によらず一定で500万円 |
発表日 | 2017年9月19日 |
出荷日 | 2017年9月20日 |