米Remotiumの「RVMP(remotium Virtual Mobile Platform)」は、データセンター側で動作させたAndroid OSを手元のiOS/Android端末からリモートで操作できるようにするソフトである。Android OS向けのVDI(デスクトップ仮想化)基盤ソフトに相当する。これを使うと、仕事用のAndroid OS領域を、私物端末から安全に利用できるようになる。
remotiumの仕組みは、一般的なWindows OS向けのVDI製品と同等である。remotiumサーバーの上で、仮想マシン型のAndroid端末がユーザーごとに個別に立ち上がって動作する。シンクライアントの操作面では、Windows向けのVDIと異なり、タッチパネル操作を伝達する。
Android OSを仮想デスクトップ型で使うことのメリットは、仕事用のOS領域と私物端末のOS領域を明確に分離できること。これによって、BYOD(私物端末の業務利用)を許可しながら、仕事用のAndroid OSを安全に利用できるようになる。また、データセンター側のAndroid OSだけを管理すればよいため、仕事用に端末を配布したりリモートで管理したりする必要がなくなる。
仮想マシン(仕事用のAndroid端末)へのアプリケーションのインストールは、システム管理者が一元的に実施する。ユーザーをグループ分けして、所属グループごとに利用可能なソフトを使い分けられる。また、私物端末の位置情報を利用することで、会社から離れた場合にアプリケーションの使用範囲を制限する、といった運用もできる。
用途と機能 | Android OSをリモート操作するためのVDI(デスクトップ仮想化)ミドルウエア |
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主なメリット | 仕事用のOS領域と私物端末のOS領域を明確に分離できるので、BYOD(私物端末の業務利用)を実現できるようになる |
提供形態 | ソフトウエア。データセンター側でAndroid仮想マシンを動作させるサーバーソフトと、シンクライアント側で動作するクライアントソフトで構成する |
動作環境 | ■remotiumクライアント:Android 2.3以降/4.0.2以降またはiOS 5以降(シンクライアントとなる私物端末にインストールする) ■remotiumサーバー:VMware ESXiまたはQEMU-KVM上で動作する仮想アプライアンス |
価格 | 非公開。5年間使った場合の費用を月額に換算した場合、単価が最も安くなる大規模導入(5000ユーザー以上)時は1ユーザー当たり月額数百円程度、単価が最も高くなる小規模導入(1~99ユーザー)時は1ユーザー当たり月額数千円程度 |
発表日 | 2014年9月11日 |
出荷日 | 2014年9月11日 |
備考 | 発表日/出荷日と価格は国内販売代理店の1社であるマクニカネットワークスの場合 |