ノベルの「PlateSpin Forge」は、業務サーバーを仮想サーバーイメージに変換してバックアップしておき、災害時にこれを立ち上げて業務を継続できるようにするDR(災害時復旧)アプライアンス装置である。システムの二重化よりもコストがかからない一方で、データバックアップやストレージレプリケーションよりもRTO(システムの復旧にかかる時間)やRPO(復元できるデータの新しさ)で優れるとしている。
PlateSpin Forgeは、ソフトウエア製品「PlateSpin Protect 11」のアプライアンス版に当たる。本番稼働中の複数台の業務サーバーをVMware仮想サーバーのサーバーイメージに変換するとともに、これを本体に内蔵されているストレージにバックアップする。装置内にサーバー仮想化ソフトのVMware ESXi 5.5を搭載しており、災害時にはバックアップした仮想サーバーイメージを装置内で立ち上げて動作させることができる。
バックアップ可能な業務サーバーのOSは、各種Windows(Windows 2000以降、Windows Server 2003以降)と各種Linux(SUSE、Red Hat、Oracle)。これらOSの上で専用のエージェントソフトを動作させることで、OSイメージ全体のバックアップと同期ができるようになる。初回バックアップ後は、更新差分だけを転送し、本番環境とバックアップイメージの内容を同期する。業務サーバーは、物理サーバー上で直接稼働していても、仮想サーバー上で稼働していても、どちらでも構わない。
ハードウエア性能に応じて、最大25台のサーバーをバックアップできる「PlateSpin Forge 500シリーズ」(8コアCPU、メモリー32Gバイト、バックアップ容量4Tバイト)と、最大100台のサーバーをバックアップできる「PlateSpin Forge 700シリーズ」(16コアCPU、メモリー128Gバイト、バックアップ容量20Tバイト)を用意している。ライセンスの上でバックアップ可能なサーバー台数制限は、PlateSpin Forge 500が最大25台、PlateSpin Forge 700が最大100台。
製品ラインアップは以下の通り。PlateSpin Forge 500シリーズは、バックアップ台数10台分のライセンスが付いた「PlateSpin Forge 510」と、バックアップ台数25台分のライセンスが付いた「PlateSpin Forge 525」の2モデルがある。一方、PlateSpin Forge 700シリーズは、10台分のライセンスが付いた「PlateSpin Forge 710」、25台分のライセンスが付いた「PlateSpin Forge 725」、40台分のライセンスが付いた「PlateSpin Forge 740」がある。さらに、PlateSpin Forge 500シリーズ/PlateSpin Forge 700シリーズ共通で、バックアップ台数を5台追加する追加ライセンスがある。
用途と機能 | 災害復旧アプライアンス。業務サーバーを仮想サーバーイメージに変換してバックアップしておき、災害時にこれを立ち上げて業務を継続できるようにする | |
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提供形態 | ハードウエアアプライアンス | |
搭載ソフト | 仮想化変換/バックアップソフト「PlateSpin Protect 11」 災害復旧時に仮想サーバーを動作させるサーバー仮想化ソフト「VMware ESXi 5.5」 | |
シリーズ | PlateSpin Forge 700 | PlateSpin Forge 500 |
価格(税別) | 756万円から | 543万円から |
発表日 | 2014年8月28日(PlateSpin Forge 700) | |
出荷日 | 2014年9月1日(PlateSpin Forge 700) |