システムリサーチの「AI導入エントリーパック」は、自然言語を用いた質問に対して自動応答してくれる対話型のQ&Aシステムを短期導入するサービスである。2カ月間で導入できるとしている。仕組みとして、日本IBMとソフトバンクの質問応答システム「IBM Watson日本語版」(Watson API)を利用する。学習データの作成はシステムリサーチが担当する。

AI導入エントリーパックの概要
AI導入エントリーパックの概要
(出所:システムリサーチ)
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 利用するWatson APIは、「Natural Language Classifier」(自然言語分類)と「Retrieve & Rank」(検索およびランク付け)。Retrieve & Rankの活用によって、単純な一問一答形式の質疑応答だけでなく、より的確で詳しい回答をユーザーに提供できるとしている。

 さらに、学習データを迅速に構築する工夫として、ビッグデータ分析ソフト「IBM Watson Explorer」(WEX)を利用。WEXは、検索エンジン機能に加えて、言語の意味を理解して視覚化することによって新たな知見を発見するテキストマイニングの機能を提供する。

 AI導入エントリーパックによって、約2カ月でQ&Aシステムを導入できるとしている。エントリーパックは、サーバー初期設定、AI導入エントリーパックに含まれるアプリケーションの利用方法説明、学習データの作成、想定する質問と回答のチューニングとメンテナンス、Watson APIとWEXの試用、などで構成する。

 3カ月め以降は本番運用に移行する。AI導入エントリーパックで構築した環境を、3カ月以降も継続して利用できる。ただし、別途Watson APIの利用料が必要になる。なお、既存の業務システムとの連携や、Watson APIの1つで「Speech To Text」(音声認識)を用いたオペレータ支援システムへの組み込みなど、要望に応じてカスタマイズに応じる。

AI導入エントリーパックの概要
用途と機能自然言語を用いた質問に対して自動応答してくれる対話型のQ&Aシステムを導入するシステムパッケージ
質問に自動応答する
仕組み
日本IBMとソフトバンクの質問応答システム「IBM Watson日本語版」(Watson API)を利用する。学習データの作成は、システムリサーチが担当する
Watson APIの
機能
「Natural Language Classifier」(自然言語分類)に加えて「Retrieve & Rank」(検索およびランク付け)を使う。これにより、単純な一問一答だけでなく、より的確で詳しい回答が可能
学習データを迅速に構築する工夫ビッグデータ分析ソフト「IBM Watson Explorer」を使う
AI導入
エントリーパックの内訳
■サーバー初期設定
■AI導入エントリーパックに含まれるアプリケーションの利用方法説明
■学習データの作成と、想定する質問と回答のチューニング・メンテナンス
■Watson APIとWEXの試用
など
価格(税別)2カ月間の導入費用が350万円
3カ月め以降の本番導入期間が月額25万円から
発表日2017年8月3日
提供開始日2017年8月3日