SDN管理サービスで利用するAnuta NCXの画面
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SDN管理サービスの概要(出典:日立システムズ)
SDN管理サービスの概要(出典:日立システムズ)
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 日立システムズの「SDN管理サービス」は、既存の物理ネットワーク機器をそのまま使いながらネットワーク構成を動的にプロビジョニングできる環境を構築するSIサービスである。SDN(ソフトウエアデファインドネットワーク)ソフトとして「Anuta NCX」を利用する。Anuta NCXのライセンスと導入サービスをセットで提供する。

 SIサービスの前提となるAnuta NCXは、物理ネットワーク機器をネットワーク構築の構成要素として利用する、SDNソフトである。仮想アプライアンス型のネットワーク機器のように、スイッチ/ルーターや負荷分散装置といったネットワークの構成アイコンをGUI上で並べて線でつなぐだけで、ネットワークを構築/配備できるようにする。

 同ソフトを使うと、必要なネットワーク構成をサービスカタログ化しておき、これを動的に配備できる。ユーザー部門などがネットワークを調達できるようにするセルフサービスポータル機能を内蔵しているほか、REST APIを介して外部のクラウド運用ソフトからネットワークを配備できる。Anuta NCXのバックエンドでは、構成要素となる個々のネットワーク機器の設定を、これまで通りコマンド(CLIやAPI)を介して変更する。

 Anuta NCXの開発会社は米Anuta Networksで、日立システムズはネットワールドを介した2次販売代理店に当たる。日立システムズでは、Anuta NCXの取り扱いを開始するに当たって、ソフトウエア単体のライセンス販売ではなく、導入SIサービス込みで提供することにした。具体的には、導入コンサルティングからAnuta NCXサーバーの構築、ユーザー環境に合わせたSDN環境の設定、ユーザー自らSDNを運用できるようにするための教育、といった初期導入支援を実施する。

 Anuta NCXから動的に設定を変更できる物理ネットワーク機器は、2014年7月現在での通り。

表●Anuta NCXから動的に設定を変更できるネットワーク機器
ネットワーク機器の種類ベンダー
スイッチ/ルーター米Arista Networks
米Brocade Communications Systems
米Cisco Systems
米DELL(Dell Force10)
米Hewlett-Packard
米VMware(vSwitch)
アラクサラネットワークス
日立金属(APRESIA)
ファイアウォールイスラエルCheck Point Software Technologies
米Cisco Systems
米Fortinet
米Juniper Networks
米Palo Alto Networks
負荷分散装置米Cisco Systems
米Citrix Systems(NetScaler)
米F5 Networks
米Radware
米Riverbed Technology
SDN管理サービスの概要
用途と機能SDNソフト「Anuta NCX」の導入SIサービス
提供形態SIサービス(SDNソフトのライセンスを含む)
SDNソフトの特徴物理ネットワーク機器を、あたかも仮想アプライアンスであるかのように動的にプロビジョニングする。バックエンドでは、既存のCLIやAPIを介して物理ネットワーク機器の設定を変える
価格(税別)■Anuta NCXのソフトウエアライセンス:ネットワークに接続するサーバー100台で240万円から
■SIサービス:個別見積もり
発表日2014年8月22日
提供開始日2014年8月22日