日立ソリューションズは、米Salesforce.comのクラウドサービス(以下、Salesforce)へのアクセス状況や利用状況をダッシュボードで可視化するシステムを構築/導入するSIサービスを用意している。セキュリティ対策やIT運用業務の効率向上を狙う。可視化の対象サービスは「Sales Cloud」(SFA)と「Service Cloud」(CRM)と「Force.com」(PaaS)で、日立ソリューションズ以外から購入したSalesforceでもサービスを利用できる。
構築するシステムの中核をなすミドルウエアは、米Splunkのログ分析ソフト「Splunk」である。SIサービスでは、Splunkをユーザー企業に導入するとともに、Splunkに対して、Salesforceの約30種類のイベントログとログイン履歴を取り込んで可視化する設定を施す。あらかじめSalesforce向けに標準の分析ダッシュボードを用意しており、必要に応じてダッシュボードを追加開発することも可能である。
日立ソリューションズは元々、Salesforceの販売やSplunkの販売、および関連するSIサービスを提供してきた。今回新たにSIサービスを体系化した背景には、サイバー攻撃や内部不正による情報流出対策、増え続けるITシステムの運用作業の効率向上といった課題がある。従来のオンプレミス環境に加えてクラウド環境も含めてログを分析する必要があるという。
Splunkとは、サーバーやネットワーク機器、OS/アプリケーションなど、各種のデバイスやソフトウエアが出力するログデータを解析するソフトである。これらのログを収集してインデックス化して管理することにより、情報システムに起こっている障害などの問題をリアルタイムに検知して対処方法を探ったり、蓄積データの動向を元に障害の予兆を見いだしたりできる。
用途と機能 | 米Salesforce.comのクラウドサービスへのアクセス状況や利用状況をダッシュボードで可視化するシステムを構築/導入するSIサービス |
---|---|
主な目的 | セキュリティ対策、IT運用業務の効率向上 |
可視化の対象サービス | Sales Cloud(SFA) Service Cloud(CRM) Force.com(PaaS) |
システム構成 | ログ分析ソフト「Splunk」をユーザー企業に導入するとともに、Splunkに対して、Salesforceの約30種類のイベントログとログイン履歴を取り込んで可視化する設定を施す。あらかじめSalesforce向けに、標準の分析ダッシュボードを用意している。必要に応じてダッシュボードを追加開発することも可能 |
価格(税別) | あらかじめ用意している標準のダッシュボードだけを使い、Splunkの初期構築とユーザー教育を実施する場合の最小構成で300万円から(ログの量とダッシュボードの追加開発によって変動する)。価格にはSalesforceのライセンスやSplunkのライセンスは含まれない |
導入期間 | Splunkの初期構築を含めて約1カ月間 |
発表日 | 2015年7月29日 |
提供開始日 | 2015年7月29日 |
備考 | 日立ソリューションズ以外から購入したSalesforceも対象 |