NECの「NEC Information Assessment System V3.2」(NIAS)は、ファイルサーバー上にある不要ファイルの候補を検出することによって、ファイルサーバーのスリム化を支援するソフトである。NASストレージやWindowsファイル共有サーバーなど、CIFS方式で動作している複数のファイルサーバーを対象に、データの肥大化の原因となっている不要ファイルを検出して提示する。これを削除することによってスリム化する。
大きく三つの機能で構成する。(1)まず、ファイルサーバーの利用状況とデータの増加予測を調べて提示する。(2)この上で、このデータを元に不要ファイルのリストを作成し、ファイルの利用者にメールで送付して整理(削除)を依頼する。(3)整理を自動化することも可能で、重複しているファイルや長期間未参照のファイルなど、あらかじめ設定した整理ルールに合致したファイルを自動的に削除する。
現行版では、ファイルサーバーの容量増大に対する整理機能に加えて、セキュリティ強化を目的にアクセス権限の設定状況も可視化する機能も提供する。運用規約に反している設定を検出できるので、これを修正することによってアクセス権限設定の不備による情報漏えいを未然に防ぐことができる。
オプションの「リソース管理オプション」を使うと、人事移動などにおいてユーザーにアクセス権や容量を割り当て直す作業をNIASから実施できる。フォルダーの作成、クオータ(ユーザーが利用できる最大容量)の設定、アカウントの作成、アクセス権の割り当て、---などをNIASから行える。NIASからActive Directory上のユーザーデータを直接作成/修正することもできる。アクセス権の申請/承認ワークフロー機能も備える。
用途と機能 | 要らないファイルの削除を促すことによってファイルサーバーの容量を削減するソフト |
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提供形態 | ソフトウエア |
仕組み | (1)ファイルサーバーの利用状況と増加予測から不要ファイルのリストを作成する (2)ファイルの利用者にメールで送付して整理(削除)を依頼する (3)整理の自動化も可能(重複ファイルや長期間未参照のファイルなど、あらかじめ設定した整理ルールで自動的に削除) |
スリム化対象のファイルサーバー | CIFS/SMBプロトコルを用いたNAS/ファイル共有サーバー |
稼働OS | Windows Server 2008以降 Windows Storage Server 2008 R2以降 |
価格(税別) | ■本体:管理データ量に依存し、1Tバイトの最小構成で50万円 ■リソース管理オプション:50万円から |
発表日 | 2015年7月9日 |
出荷日 | 2015年7月31日 |