ピュア・ストレージ・ジャパンの「FlashArray//m」は、SSD(ソリッドステートドライブ)だけで構成したSAN接続型のブロックストレージアレイである。SSDに特化したソフトウエアを搭載したことによって、SSD/HDDの両方に対応したストレージよりも高い性能が出せる。SSDのランダムI/O性能を生かしたインライン重複排除とデータ圧縮機能も提供する。スナップショットや非同期レプリケーションを含めてソフトウエア機能はすべて標準で提供し、特定の機能を使うために追加料金を支払う必要がない。

FlashArray//mの外観(コントローラーやSSD×20個などを含んだ基本きょう体)
FlashArray//mの外観(コントローラーやSSD×20個などを含んだ基本きょう体)
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 FlashArray//mは、ストレージコントローラー部を刷新した新モデルに当たる旧世代の「FA-400シリーズ」と比べると、性能は50%、容量密度は2.6倍、1Tバイト当たりの電力効率は2.4倍にそれぞれ向上した。FA-400ではコントローラー部(高さ2U)とストレージシェルフ(高さ2U)が分離していたが、FlashArray//mでは高さ3Uの基本きょう体にSSDなどコントローラー機能以外の要素をモジュラー型で搭載する形になった。

 FlashArray//mの基本きょう体には、コントローラー2台、キャッシュ用のNVRAM(不揮発性のメモリーモジュール)×2または4台、SSD(512G/1T/2Tバイト)×最大20個(物理40Tバイト、重複排除時の実効容量は120Tバイト)、I/Oモジュールなどを搭載。この基本きょう体に加えて、外部にストレージ拡張用のシェルフ(高さ2UにSSD×24個を搭載)を最大で4台まで追加できる。最大構成時は高さ11Uになり、物理136Tバイト、実効容量400Tバイトを利用できる。この時の性能は、30万I/O毎秒(32Kバイトブロック)、スループットは9Gバイト/秒、レイテンシーは1ミリ秒未満。

三つのコントローラー構成
三つのコントローラー構成
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 拡張性やメンテナンス性を維持するサポートプログラム「Forever Flash」は引き続き有効で、この施策によってコントローラーを無償でアップグレードできる。初期購入費用を削減する「Free Every Three」(保守費用を払っている間は3年おきに無料で最新のコントローラーに交換する)プログラムか、保守費用を削減する「Fresh Every Upgrade」(ストレージをアップグレードしたタイミングで保守期間をリセットし、保守費用を低く保ち続けられる)プログラムか、いずれかを選べる。

FlashArray//mの概要/
用途と機能SAN接続型の外付けSSDストレージ
製品の位置付け既存モデル「FA-400シリーズ」の後継に当たり、コントローラー性能や容量密度、拡張性などを高めた
基本きょう体の構成コントローラー2台
キャッシュ用のNVRAM(不揮発性のメモリーモジュール)×2または4
SSD(512G/1T/2Tバイト)×最大20個(物理40Tバイト、重複排除時の実効容量は120Tバイト)
I/Oモジュール
など
ストレージ拡張シェルフの構成高さ2UにSSD×24個を搭載
拡張シェルフは4台まで追加可能
最大構成時の容量高さ11Uに物理136Tバイト(実効容量400Tバイト)
最大構成時の性能30万I/O毎秒(32Kバイトブロック)
スループットは9Gバイト/秒
レイテンシーは1ミリ秒未満
発表日2015年6月9日
出荷日2015年第3四半期(8月から10月)