NECの「OCRスキャナN6370E」は、手書きや印刷による文字やマークを認識してデータ化できるOCR(光学文字読み取り)スキャナである。専用LSIによって読み取り精度を高めているほか、PCサーバーとの並列処理などによって時間当たりの読み取り効率を高めている。

OCRスキャナN6370Eの外観
OCRスキャナN6370Eの外観
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フリーピッチで読み取れる
フリーピッチで読み取れる
(出所:NEC)
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並列認識処理のイメージ
並列認識処理のイメージ
(出所:NEC)
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 読み取り精度については、帳票の切り取りや印刷誤差による読み取り位置のズレや、記入枠内に様々な大きさや間隔で書かれた手書き文字などを、専用LSIによって補正する。

 読み取り効率については、A4帳票を毎分210枚のペースで電子化できる。さらに、オプションのソフトウエアを使うと、スキャナの制御用PCに接続された別サーバーや複数台の処理端末と連携し、大量帳票の読み取りを並行処理できる。

 この他の主な特徴は以下の通り。文字認識と同時に読み取った画像については、電子データ化する際に特定部分をマスキングできる。白紙帳票の読み飛ばしができる。読み取り結果に応じて帳票排出先を2箇所のスタッカ(排出トレイ)に振り分けられる。オプションの機構によって、読み取り後の帳票裏側に最大50桁までの管理番号を印字することも可能だ。

OCRスキャナN6370Eの概要
用途と機能手書きや印刷による文字やマークを認識してデータ化できるOCR(光学文字読み取り)スキャナ
読み取り速度毎分210枚(「高速片面モデル」または「高速両面モデル」で、A4横置き片面帳票の手書き英数字文字300字をOCR読み取りする場合)
帳票のサイズA3からA8サイズまで
読み取りできる文字手書き文字、印刷文字、マーク、バーコード
認識制度を上げる特徴■帳票の切り取りや印刷誤差による読み取り位置のズレや、記入枠内に様々な大きさや間隔で書かれた手書き文字などを、専用LSIによって補正する
認識効率を上げる特徴■認識処理に時間がかかると判断した場合、LANで接続したPCサーバーと並行で認識処理を実行することで処理効率を高める(オプションソフトが必要)
その他の特徴■文字認識と同時に読み取った画像を電子データ化する際に、特定部分をマスキングできる
■白紙帳票を読み飛ばせる
■読み取り結果に応じて帳票排出先を2箇所のスタッカに振り分けられる
■読み取り後の帳票裏側に最大50桁までの管理番号を印字できる(オプション機構が必要)
価格(税別)■「基本モデル」(片面読み取り)が160万円
■「高速片面モデル」(片面読み取り)が240万円
■「高速両面モデル」(両面読み取り)が280万円
発表日2017年6月13日
出荷日2017年8月