セイコーソリューションズの「Time Server TS-2850」と「Time Server TS-2550」は、企業内のIT機器の時刻情報を合わせるためのNTPサーバー専用機である。時刻情報のソースとして、インターネット上にある上位のNTPサーバーではなく、GPSまたはテレホンJJYを利用する。企業内ネットワーク向けにNTPの最上位層(Stratum-1)として運用することを想定している。
時刻情報のソースに応じてモデルが分かれる。上位モデルのTS-2850は、GPSとテレホンJJYのいずれも利用可能。1台でどちらの情報ソースも利用できる。一方、下位モデルのTS-2550は、GPSとテレホンJJYのいずれかを利用できる。購入時にどちらの情報ソースを利用するかを選択する。TS-2550では、GPS用とテレホンJJY用で価格も異なる。
オプションの時刻監視機能を使うと、社内のサーバー資源の時刻が合っているかどうかを監視できる。Time Server TS-2850/TS-2550から社内のサーバー資源に対してNTPでアクセスし、NTPの応答を見て時刻のズレを調べる。このため、監視対象はNTPサーバー機能が動作しているサーバー資源に限られる。
時刻のズレを検知した際には、メール通知やSNMP通知で管理者に知らせることができる。また、時刻のズレの統計情報データをCSV(カンマ区切り形式)で出力することも可能である。監視対象となるサーバー資源は、最大で128台まで登録できる。監視ポリシー(時刻誤差や遅延時間の許容範囲)は、4パターンまで設定できる。
Time Server TS-2850/TS-2550の概要
用途と機能 | NTPサーバー専用機。企業内ネットワーク向けにNTPの最上位層(Stratum-1)として運用することを想定している |
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時刻情報のソース | GPSまたはテレホンJJY(電話回線を利用) |
オプションの時刻監視機能 | ■配下のNTPサーバーなどのような、NTPサーバー機能を備えた社内のサーバー資源に対して、Time Server TS-2850/TS-2550からNTPのリクエストを投げる。これにより、社内のサーバー資源の時刻のズレや、NTPサーバーとの通信状況が分かる ■時刻のズレを検知した際にメールやSNMPで通知する運用も可能 ■時刻のズレの統計情報データをCSV形式で出力することも可能 ■監視対象は最大128台まで登録可能。監視ポリシー(時刻誤差や遅延時間の許容範囲)は4パターンまで設定可能 |
内蔵水晶精度 | 日差10ミリ秒 |
消費電力 | 29ワット |
形状 | 1Uラックマウント大 |
価格(税別) | ■Time Server TS-2850(GPSとテレホンJJYに両対応)は98万円 ■Time Server TS-2550は、GPS用が70万円、テレホンJJY用が65万円 ■オプションの時刻監視機能は、1台当たり6万2500円から |
発表日 | 2017年3月14日(オプションの時刻監視機能) |
提供開始日 | 2017年3月31日(オプションの時刻監視機能) |