Arcstar UCaaSの概要(出典:NTTコミュニケーションズ)
Arcstar UCaaSの概要(出典:NTTコミュニケーションズ)
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 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の「Arcstar UCaaS Microsoftタイプ」は、ユニファイドコミュニケーション(UC)ソフト「Microsoft Lync」をクラウド型で提供するサービスである。メールサーバーとして米マイクロソフトのOffice 365(Exchange Online)を使っているユーザーは、UC基盤にLyncを使うことによって、在籍確認やチャット/ビデオ会議といった各種のUC機能を、メールからシームレスに連携できるようになる。

 使用しているUC基盤に応じて、MicrosoftタイプとCiscoタイプの2種類がある。MicrosoftタイプはUC基盤にLyncを採用しており、Office365とのシームレスな連携に強みがある。一方のCiscoタイプはUC基盤に「Cisco Hosted Collaboration Solution」(HCS)を採用しており、より高度なPBX(構内交換機)機能を利用できることや米シスコシステムズ製IP電話機との連携に強みがある。

 Microsoftタイプを使った際の、メールとの連携イメージはこうだ。受信メールの参照画面で送信者のプレゼンスを確認できる。会議中の相手に対して文字でのチャットを開始すると、受信メールのタイトルを引き継いだかたちでチャットを開始できる。その後、チャットからテレビ会議やWeb会議に移行したり、関係者を会議に招へいしたりといったことが容易にできる。

 利用料金(税別)は、以下の通り。すでにExchange Onlineを使用中のユーザー向けにLyncエンタープライズボイスのサーバー機能を提供するメニュー「UCaaS for Office 365」は、1ID当たり月額600円。Exchange Online機能を含めて提供するメニュー「UCaaS Pro」は、1ID当たり月額850円。これとは別に、Microsoft LyncのCAL(クライアントアクセスライセンス)が必要になる。

 Microsoftタイプは、国内で提供を開始した後に、米国、欧州、アジア太平洋地域へと順次展開する。グローバルで展開するにあたっては、NTTコムが2014年に買収したフランスのArkadin Internationalのノウハウを活用する。Arkadinは2014年7月からMicrosoft Lyncのクラウドサービスを北米や欧州で展開しており、Arcstar UCaaS MicrosoftタイプのUC基盤には、この技術を取り入れている。

Arcstar UCaaS Microsoftタイプの概要
用途と機能ユニファイドコミュニケーション(UC)ソフトのサーバー機能をSaaS型で提供するクラウドサービス
使用するUCソフトMicrosoft Lync
特徴Office365(Exchange Online)との連携機能
プランArcstar UCaaS ExpansionArcstar UCaaS Pro
付帯サービスExchange Online機能を含まないExchange Online機能を含めて提供する
利用料金(税別)月額1950円
Microsoft SPLAライセンスによるLyncライセンスを含む
月額2400円
Microsoft SPLAライセンスによるLyncおよびExchangeライセンスを含む
発表日2015年3月30日
提供開始日2015年4月13日