米SolidFireの「SolidFire Storage Platform」は、テナント/部門やアプリケーションごとにQoS(性能保証)を設定できる多機能型のオールフラッシュストレージである。ストレージ資源を共有プール化しておき、個々のアプリケーションが必要とする性能をここから切り出して割り当てる運用ができる。
x86系CPUやSAS接続SSD(ソリッドステートドライブ)といった汎用のサーバーハードウエアを用いつつ、ソフトウエアによって高機能化を図ったSAN(iSCSI)接続のオールフラッシュストレージである。1Uラックマウント大のストレージノード(SSD×10台搭載)を、最小4台から最大100台までスケールアウト型で増やすことにより、容量と性能(I/O毎秒)をリニアに拡張できる。
特徴の一つは、ボリュームやテナント/利用部門、アプリケーションごとにそれぞれQoS(I/O性能の保証)を設定できること。必要なI/O毎秒の値と容量の値を数値で指定する。これにより、多数のテナント/利用部門を抱える事業者やシステム部門から見て、これまでのストレージよりもサイジングが容易になる。
容量当たりのコストを削減する仕組みとして、シンプロビジョニングやインライン重複排除機能を提供する。可用性については、異なるノード間でSSDのでデータをリアルタイムに複製する。管理性にも注力しており、運用管理ソフトなどからREST APIを介して運用できるようにしている。
SolidFire Storage Platformの概要
用途と機能 | 多機能型のSAN(iSCSI)接続型オールフラッシュストレージ |
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特徴 | 汎用ハードウエア(x86 CPU、SAS接続SSD)を用いつつソフトウエアによって高機能化を図っている |
主なエンタープライズ向け機能 | シンプロビジョニング機能 インライン重複排除機能 QoS機能(ボリュームごとにI/O性能を設定) 運用管理用のREST API |
最新モデルの諸元 | ■SF2405(8.6Tバイト、5万 I/O毎秒を保証) ■SF4805(17Tバイト、5万 I/O毎秒を保証) ■SF9605(35Tバイト、5万 I/O毎秒を保証) ■SF9010(35Tバイト、7万5000 I/O毎秒を保証) |
価格 | 最小構成(SF2405を使用)で3500万円程度から |
発表日 | 2015年3月19日 |
出荷日 | 2014年10月(SF2405、SF4805) 2015年2月(SF9605、SF9010) |
備考 | 参考価格は、販売代理店の2社である日商エレクトロニクスおよび伊藤忠テクノソリューションズのもの |