日立製作所の「Doctor Cloud」は、クラウド型で利用できる機器保守/設備管理サービスである。今回同社は、同サービスのオプションとして、カメラ付きのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)とAR(拡張現実)を用いて工場の保守点検作業を支援するシステムを用意した。これを使うと、ハンズフリーで保守点検作業ができるようになる。
ハンズフリー型の現場作業支援システムの特徴は、HMDとカメラを一体化したウエアラブル端末を用いて、これにAR技術を組み合わせたこと。現場作業者は、機器などに貼付したマーカーを、目線を変えることなくカメラで読み込むことができる。AR技術によって、マーカーに対応した情報を作業ナビゲーションとしてHMD上に表示する。
カメラは小型かつ着脱式で、無線通信機能を持つ。これにより、死角となりやすい機器の裏側なども撮影しやすい。また、高輝度のディスプレイを搭載しているため、屋外でも視認性が高い。ヘルメットには約2~8時間の連続動作が可能なバッテリーを装着しており、長時間の連続作業が可能。
同社はこれまで、クラウド型の機器保守/設備管理サービスであるDoctor Cloudを強化してきた。2013年10月には、AR技術を用いたナビゲーション情報をモバイル端末上に表示するシステムを試験した。2014年9月には、カメラ付きのHMDを用いたハンズフリー化の試験運用を開始した。今回は、これらの成果を合わせてハンズフリー型のARシステムを用意した形である。
ハンズフリー型の現場作業支援システムの概要
用途と機能 | カメラ付きのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)とAR(拡張現実)を用いて工場の保守点検作業を支援するシステム。ハンズフリーで保守点検作業ができる |
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使い方 | 現場作業者は、機器などに貼付したマーカーを、目線を変えることなくカメラで読み込むことができる。AR技術によって、マーカーに対応した情報を作業ナビゲーションとしてHMD上に表示する |
価格 | 初期費用が数十万円程度から。前提となるクラウド型機器保守/設備管理サービス「Doctor Cloud」の価格は、標準機能を使う場合の初期費用が180万円から、機器1台当たり9万5000円から、月額費用が、通信費用などを含めて7500円から |
発表日 | 2015年2月24日 |
出荷日 | 2015年7月 |